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外傷周術期の鎮痛を契機に診断されたNSAIDs不耐症の1例(A case of NSAIDs intolerance diagnosed after perioperative analgesia for trauma)
Author(s) -
Masayuki Arimatsu 有松 優行,
Hisashi Dote 土手 尚,
Shioko Takeda 武田 栞幸,
Takahiro Atsumi 渥美 生弘
Publication year - 2022
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12723
Subject(s) - medicine , perioperative , anesthesia
要旨 Nonsteroidal anti–inflammatory drugsNSAIDs不耐症は種々のNSAIDsの使用でアレルギー様症状を来す疾患で単一の薬剤から生じるNSAIDアレルギーとは区別される。アセトアミノフェンを含めたすべてのCOX–1阻害薬に対して過敏反応を示すのが特徴である。単一の薬剤を回避すればよいアレルギーと異なるためその診断は発作予防の観点から重要である。症例は23歳の女性。交通事故による左橈骨遠位端骨折右脛骨骨折右腓骨骨折を受傷して入院し二期的に手術を施行した。初回の手術後にロキソプロフェンを使用した際全身の膨疹と紅斑および咽頭の掻痒感が出現し薬剤アレルギーとして対応した。2回目の手術の周術期ではロキソプロフェンの使用を回避したが翌日に掻痒感を伴う膨疹と呼吸困難が出現したためアナフィラキシーとして対応した。その後アセトアミノフェン投与後にもアレルギー様症状が出現したため被疑薬のプリックテストを施行したがすべて陰性でI型アレルギー関与の可能性は低いと考えられた。内服テストを施行した結果アセトアミノフェンの少量内服で発疹と掻痒感が生じたためNSAIDs不耐症と診断した。複数の鎮痛薬に対してアナフィラキシー症状を呈する患者ではNSAIDs不耐症を鑑別に挙げるべきである。

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