
ECPR導入の判断におけるPvCO 2 の有用性の検討(The value of PvCO 2 to judge the initiation of ECPR)
Author(s) -
Shintaro Hagiri 羽切 慎太郎,
Yu Ikeda 池田 優,
Kazuki Nagashima 長嶋 一樹,
Keisuke Sawai 澤井 啓介,
Makiko Nozaki 野崎 万希子,
Osamu Akasaka 赤坂 理,
Hideaki Anan 阿南 英明
Publication year - 2021
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12581
Subject(s) - medicine
要旨 【目的】 病着時の静脈血ガス分析におけるPvCO 2 がECPR導入の指標となりうるかを検討した。 【対象】 2015年1月から2018年12月の期間で当院救命救急センターに搬送されECPRを施行された成人院外心肺停止症例を対象とした。病着時に静脈血ガス分析が測定された58例について後方視的に解析した。解析結果からECPR導入の指標となりうる最適なPvCO 2 のカットオフ値を検討した。最適なカットオフ値の評価のため20140まで10mmHgごとのPvCO 2 値を使用し感度特異度を計算した。 【結果】 PvCO 2 80mmHgをカットオフ値とした場合神経学的予後良好に対する感度100%生存に対する感度88%であり最適なカットオフ値であると考えた。さらにPvCO 2 80mmHgで対象を高PvCO 2 群19例低PvCO 2 群39例の2群に分けてECPRの予後に関わる臨床情報を比較検討した。目撃あり63% vs. 90%P=0.022bystander CPRあり37% vs. 77%P=0.004で有意差を認め高PvCO 2 群で有意に低かった。臨床情報から高PvCO 2 群では心停止時間が有意に長かったことが示唆されカットオフ値が適切であることを裏付ける結果であった。 【結語】 PvCO 2 80mmHgはECPR導入の指標となる可能性がある。