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ネーザルハイフロー施行により両側気胸を来した1例(A case of bilateral pneumothorax induced by nasal high–flow therapy)
Author(s) -
Masashi Kanazawa 金澤 将史,
Masaaki Takemoto 竹本 正明,
Tomonori Imamura 今村 友典,
Mamiko Sugimura 杉村 真美子,
Takaaki Nakano 中野 貴明,
Seijirou Sonoda 園田 清次郎,
Toshitaka Ito 伊藤 敏孝
Publication year - 2019
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12365
Subject(s) - medicine , pneumothorax , surgery , anesthesia
要旨 ネーザルハイフローセラピーnasal high–flow therapy: 以下NHF施行により両側気胸を来した稀な症例を経験した。症例は70歳代の男性呼吸困難を主訴に前医を受診し胸部CT検査で両側肺炎および肺気腫の所見がみられた。既往歴は腹部大動脈瘤肺炎高血圧があった。1日30本を50年間の喫煙歴があった。前医入院後抗菌薬投与および酸素療法として12L/minリザーバーマスク装着するも酸素化不良がありNHFをF I O 2 1.0・40L/minの条件で開始したところSpO 2 95%まで上昇した。第4病日以降F I O 2 0.6・30L/minまで減量できたが第11病日に呼吸困難感が突然悪化し両側気胸の診断で両胸に胸腔ドレーンを留置し第12病日に対応不能のため当院に転院となった。右胸腔に2本左胸腔に1本のドレーンを留置した。肺炎の再燃なく第17病日に抗菌薬投与を終了し第18病日に左胸腔ドレーンを第24病日および第30病日に右胸腔ドレーンを抜去したが気胸の再発はなかった。NHFは呼吸不全患者に対し様々な生理学的効果を持つことから広く普及しつつある。本症例では重症肺炎の治癒過程における肺コンプライアンス低下を背景としてNHFの陽圧換気様効果により両側気胸を発症したと考えた。成人ではNHFで気胸となった報告は稀だがNHFを行う際には気胸の合併に注意を要すると考えた。

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