
集中治療室で造設した気管切開術後6か月時点での気管カニューレ抜去率(The decannulation rate six months after tracheostomy in critical care patients)
Author(s) -
Nobuichiro Tamura 田村 暢一朗,
Tomoko Nomura 野村 智子
Publication year - 2019
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12319
Subject(s) - medicine , surgery , general surgery , intensive care medicine
要旨 気管切開は集中治療の現場においてよく行われている手技であるがコミュニケーションが困難となり患者に与える影響は大きい。本邦において集中治療患者はリハビリ病院に転院することが多いが継続的なデータベースがないため気管カニューレの長期的抜去率を検討した報告はない。2013年5月から2017年1月までに当院ICUに入室し気管切開術を施行した患者を対象とした。主要アウトカムは気管切開術を行った6か月後の気管カニューレ抜去率とし当院で抜去した症例は診療録からカニューレが挿入されたまま転院した症例はご家族に連絡をとりカニューレ抜去に関する情報を得た。抜去群と非抜去群に分け患者背景について比較検討を行った。対象患者は81例年齢中央値は72歳病態分類は外傷50例敗血症16例意識障害5例その他10例であった。カニューレ抜去率は70%57/81例であった。抜去群と非抜去群との比較で有意差を認めた項目に年齢性別気管切開適応慢性疾患の有無BMIAPACHE II score退院時JCSが挙げられた。術後6か月時点での気管カニューレ抜去率は70%であった。本邦における気管カニューレ抜去に関する因子を明らかにするためには急性期病院とリハビリ病院との一貫したデータベースとそれに基づいた研究が必要である。