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縦隔気腫および急性食道粘膜病変を呈した急性カフェイン中毒の1例(Pneumomediastinum and acute esophageal mucosal lesion caused by caffeine intoxication)
Author(s) -
Asako Nitta 新田 麻子,
Johji Arakawa 荒川 穣二,
Michiaki Yamakage 山蔭 道明,
Keiko Shimizu 清水 恵子
Publication year - 2018
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12298
Subject(s) - pneumomediastinum , medicine , lesion , esophagus , caffeine , anesthesia , surgery , complication
要旨  大量のカフェインおよびエナジードリンクの服用により縦隔気腫および急性食道粘膜病変acute esophageal mucosal lesion: AEMLを呈した例を経験したので報告する。症例は19歳の男性。自宅で大量のカフェインを摂取し嘔吐を繰り返したため本人より連絡を受けた家族が救急要請し当院搬送となった。自宅を調べると大量の市販のカフェイン錠とエナジードリンクをタンブラーに混ぜた形跡がありこれを服用したことが推測された。搬入時に喉頭浮腫を認めたため直ちに気管挿管を行った。さらに胸部CTで縦隔気腫を認めたため上部消化管内視鏡を施行したところ下部食道を中心にびらんと粘膜変色を認めた。内視鏡上明らかな食道穿孔はなく集中治療室で保存的加療の方針とした。輸液により循環動態は安定していたため血液浄化は行わなかった。搬入時のカフェインの血中濃度を測定したところ51.2µg/mLと中毒域であった。集中治療により改善し第7病日に抜管第13病日に自宅退院した。本症例では中毒症状である頻回の嘔吐による肺胞内圧上昇が縦隔気腫につながりさらに分泌増多した胃酸の嘔吐によりAEMLや喉頭浮腫も合併したと推測された。激しい消化器症状を伴うカフェイン中毒症例では縦隔気腫や食道損傷の可能性も念頭に入れる必要があると思われる。

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