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主膵管断裂を伴った外傷性膵損傷に対してnon–operative managementにて救命し得た3例(Three successful cases of non–operative management for traumatic pancreatic damage with main pancreatic ductal rupture)
Author(s) -
Seitetu Hai 裵 惺哲,
Katuhiko Ayukawa 鮎川 勝彦,
Akio Nakatuka 中塚 昭男,
Akihiko Izumo 出雲 明彦,
Tomokazu Hayashi 林 友和,
Shouta Turu 鶴 昌太,
Junichi Yoshida 吉田 順一
Publication year - 2018
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12285
Subject(s) - medicine , endoscopic retrograde cholangiopancreatography , general surgery , surgery , pancreatitis
要旨 手術適応と考えられてきた主膵管損傷を伴うIIIb型日本外傷学会分類膵損傷に対して非手術療法non–operative management: NOMにて治癒した3症例について検討した。診断はERCPendoscopic retrograde cholangiopancreatography時主膵管からの造影剤の漏出により行った。診断と同時にオクトレオチド酢酸塩Sandostatin ® 抗菌薬メシル酸ガベキサートの投与を開始した。オクトレオチド酢酸塩にて膵外分泌を抑制することで腹腔内の炎症拡大を抑えることができたと推測する。また急性膵炎の病態に対し抗菌薬およびメシル酸ガベキサートの投与を行った。加えて急性期以降に形成された膵仮性嚢胞に対し経十二指腸乳頭的経皮的経胃的などの膵液ドレナージ処置を行った。難渋したがいずれの症例も軽快退院することができた。3症例を通して急性期の膵液ドレナージおよび急性期以降の膵仮性嚢胞ドレナージの2段階ドレナージを主体としたNOMにより本来手術を要すると考えられている主膵管断裂を伴った外傷性膵損傷症例でも救命できる可能性があると考えられた。NOMの成功例の積み上げが続けば今後手術適応が再検討されるべきであろう。