
メッケル憩室茎捻転による絞扼性腸閉塞の1例(A case of strangulated ileus with torsion of the neck of Meckel’s diverticulum)
Author(s) -
Keita Minowa 箕輪 啓太,
Kenichiro Takashina 高階 謙一郎,
Tetsuro Takegami 竹上 徹郎,
Katsumi Shimomura 下村 克己
Publication year - 2018
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12283
Subject(s) - medicine , ileus , torsion (gastropod) , general surgery , meckel's diverticulum , surgery , diverticulum (mollusc)
要旨 症例は84歳の女性。前日からの嘔気・嘔吐と腹痛を主訴に前医を受診し絞扼性腸閉塞の診断にて当院へ転院搬送された。身体所見で腹膜刺激症状を認め腹部造影CTで腹水とclosed loopを形成した腸閉塞かつ回腸から連続性のある口側が狭窄し先端が盲端となっている管腔構造を認めた。絞扼性腸閉塞の診断で緊急手術を施行した。回盲部から50cm口側でメッケル憩室を認め憩室先端が腸間膜に癒着して憩室自体がバンドを形成しさらに憩室基部で捻転して暗赤色調に変色していた。バンドを切離して赤褐色調にうっ血していた嵌頓腸管の色調は改善したため腸管切除せずメッケル憩室楔状切除術を施行した。メッケル憩室による絞扼性腸閉塞の要因として憩室の癒着によるバンド形成というのは文献的に散見されるが絞扼性腸閉塞の原因となったメッケル憩室が茎捻転を合併した症例は非常に稀であるため若干の文献的考察を踏まえて報告する。