Open Access誤嚥性肺炎の治療方針決定におけるプロカルシトニンの有用性(Procalcitonin utility for diagnosis and treatment of aspiration pneumonia)
Author(s) -
Machi Yanai 柳井 真知,
Jun Ehara 江原 淳,
Shigeki Fujitani 藤谷 茂樹,
Jumpei Tsukuda 津久田 純平,
Yuka Takamatsu 高松 由佳,
Kenichiro Morisawa 森澤 健一郎,
Yasuhiko Taira 平 泰彦
Publication year - 2018
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12282
Subject(s) - procalcitonin , medicine , interquartile range , pneumonia , sepsis
要旨 【目的】誤嚥性肺炎に対するプロカルシトニンprocalcitonin: PCTの有用性を検討した。【対象】聖マリアンナ医科大学病院東京ベイ・浦安市川医療センターの救急外来から誤嚥性肺炎で入院した成人患者で入院当日第0病日と第1病日のPCTがともに0.25ng/mL未満の場合は抗菌薬を投与せずいずれかで0.25ng/mL以上の場合抗菌薬を開始した。第4710病日のPCT値の0.25ng/mL未満またはピーク値の10%未満への低下あるいは担当医の判断で抗菌薬を終了した。【結果】患者は60人男性26人年齢中央値82歳四分位範囲interquartile range: IQR71–89pneumonia severity indexPSIは109.5IQR 94–127であった。第01病日のPCTがともに0.25ng/mL未満の14人23.3%は抗菌薬なしで全例治癒退院した。残り46人76.7%のうち1人を除く45人に抗菌薬が投与された。PCT値で抗菌薬を終了した患者が11人24.4%医師判断で抗菌薬を終了した患者が34人75.6%投与期間はそれぞれ7日IQR 5.5–86.5日IQR 5–7で有意差は認めなかった。【結語】誤嚥性肺炎患者では入院初期のPCT陰性維持を根拠に安全に抗菌薬投与を制限できる可能性がある。