
小児救急外来でのhigh flow nasal cannulaの使用経験(The effect of high flow nasal cannula therapy for pediatric respiratory distress in a pediatric emergency department: a case series)
Author(s) -
Hiroshi Fukumasa 福政 宏司,
Satoshi Tsuji 辻 聡,
Satoshi Nakagawa 中川 聡
Publication year - 2018
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12270
Subject(s) - medicine , nasal cannula , respiratory distress , cannula , anesthesia , surgery
要旨 High flow nasal cannulaHFNC療法は新たな非侵襲的呼吸補助療法として注目されている。海外からは小児呼吸不全患者に対する救急外来でのHFNCの有効性が報告されているが本邦における小児救急外来での使用報告はない。本報告は小児救急外来における小児呼吸障害に対するHFNCの有効性と安全性の検証を目的とした。2015年10月から2016年4月に当院救急外来においてHFNC療法を導入した急性呼吸障害の小児について性別月齢体重疾患名救急外来での治療介入心拍数・呼吸数の推移HFNC療法の設定加療時間HFNC導入前後の呼吸スコアの変化等を診療録を用いて後方視的に検討した。対象期間中に5例でHFNCが導入された。症例は月齢1か月から21か月疾患はRSウイルス細気管支炎気管支喘息および肺炎であった。5例中4例でHFNC療法開始後に心拍数呼吸数および呼吸スコアのいずれかが改善した。1例はPICU入室後2時間以内に心拍数呼吸数が減少した。すべての症例で合併症は認めなかった。いずれの症例もHFNC療法の有効性が示唆された。また重篤な合併症はなくHFNC療法は小児救急外来で安全に導入することが可能と考えられた。