Open Access救急救命士に対する「気管挿管の再教育について」(“About reeducation of tracheal intubation” for emergency medical technicians: current situation and problems viewed from questionnaire)
Author(s) -
Ikuo Ota 太田 育夫,
Ikuhiro Sakata 坂田 育弘,
Katuyuki Maruyama 丸山 克之,
Takaaki Kimura 木村 貴明,
Yosinori Murao 村尾 佳則,
Yasuhide Kitazawa 北澤 康秀,
Atusi Hiraide 平出 敦
Publication year - 2017
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12223
Subject(s) - medicine , tracheal intubation , intubation , current (fluid) , questionnaire , medical emergency , intensive care medicine , emergency medicine , physical therapy , anesthesia , electrical engineering , engineering , social science , sociology
要旨 【目的】救急救命士による気管挿管の資格認定に関しては一定の基準が設けられているが資格更新や再教育について我が国では統一された指針はない。大阪府では資格更新について認定後2年間で4例の実践を求めている。気管挿管認定救命士に対し更新について問題点と現状についてのアンケートを行った。【対象】大阪府南部に位置する南河内医療圏の気管挿管認定救命士71名。【結果】8割の有資格者が円滑に認定更新をしているが更新できずに延期に至った救急救命士もいたことがわかった。背景として救急救命士一人あたりの1年間の院外心肺停止の経験症例数は平均6.3例プロトコールに基づき気管挿管対象となった症例数は平均3.4例で気管挿管実施例は平均2.3例であった。回答した救急救命士たちは気管挿管に信頼を寄せており高度な気道確保の第一選択としては9割が気管挿管をあげていた。また資格認定に関しても85%が必要と考えており普段の救急活動の経験から気管挿管の重要性有用性を認識していると考えられる。【結語】気管挿管が救急活動において重要かつ有用な手段と救命救急士たちは認識している。しかし気管挿管はエキスパートが施行する限り信頼性の高い気道確保の手段であるが技能の低い者が施行した場合には負の影響は計り知れない。そのため高水準の技能維持ができるような資格更新方法に関し幅広く検討が行われることが望まれる。