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Autopsy imaging(Ai)からみた入浴関連死診断名の妥当性の検討(Evaluation of the validity of diagnosing bathing–associated death judging from autopsy imaging)
Author(s) -
Fumitaka Matoh 間遠 文貴
Publication year - 2015
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12044
Subject(s) - medicine , autopsy , bathing , cause of death , medical diagnosis , significant difference , emergency medicine , pathology , disease
要旨 【目的】入浴関連死の死因診断は心臓関連死をはじめとした内因性か溺水か判断に苦慮する症例が多い。入浴関連死症例における死亡診断書記載診断名の妥当性をAutopsy imagingAi所見を中心にした検証から明らかにする。【対象】2009年1月から2013年12月間に来院時心肺停止で当院救命救急センターに搬送された937例中入浴関連死症例70例を対象とした。70例中50例にAiが施行された。死亡診断書記載の死因とAi所見を後方視的に比較検討した。【結果】1死亡診断書の死因外因性死は26例であり内因性死は43例であった。うち心臓関連死 は35例であった。1例は司法解剖となり死因不明。2Ai所見と肺所見の有無外因性死19例にAiが施行され肺所見は14例で認めた。また内因性死30例にAiが施行され19例で肺所見を認めた。内因性外因性による肺所見の有無に有意差は認めなかった。すなわちAiで肺所見がないにもかかわらず溺水と診断された症例があり内因性死診断症例でも肺所見を示した例があった。【結語】入浴関連死の死因診断は困難な例が多い。診断にAiは有用だが十分には活かされておらずさらなる活用が必要である。内因性外因性ではなく「入浴関連死」という新たなカテゴリーで捉えることも重要と考える。