Open Access
Open abdomen management(OAM)の合併症,予後に関する後ろ向き多施設共同研究(A retrospective, multicenter study of clinical outcome after management of the open abdomen)
Author(s) -
Yasuaki Mizushima 水島 靖明,
Naohisa Masunaga 増永 直久,
Yoshiaki Yoshikawa 吉川 吉曉,
Satoshi Fujimi 藤見 聡,
Yusuke Ito 伊藤 裕介,
Shinji Yamazoe 山添 真志,
Makoto Ono 小野 真義,
Naoki Shinyama 晋山 直樹,
Kazuyuki Oka 岡 和幸,
Yoshihito Ogawa 小川 新史,
Hitoshi Ikegawa 池側 均,
Takeshi Shimazu 嶋津 岳士
Publication year - 2015
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12019
Subject(s) - medicine , abdomen , surgery , general surgery
要旨 【背景】Open abdomen managementOAMは重症外傷のみならず重症腹膜炎などの疾病患者にも応用されOAMの適応は近年大きく拡大してきている。一時的閉腹法は種々の方法があるが本邦における一時的閉腹法の治療戦略やOAMの筋膜閉鎖率瘻孔形成などの合併症発生率死亡率などについてまとまった報告はない。【目的】OAMの現状を多施設で調査し一時的閉腹方法や筋膜閉鎖率死亡率を検討すること。【対象と方法】2012年4月から2014年3月までに近畿8施設でOAMが行われた18歳以上の患者を対象とし調査シートを用いた後ろ向き研究を行った。【結果】対象となった症例は99例であった。外傷が33例疾病が66例であった。疾病では腸管虚血腹膜炎の適応が最も多かった。筋膜閉鎖は77例77.8%が可能であり全体の死亡率は29.3%n=29であった。筋膜閉鎖可能症例と筋膜閉鎖不可能症例では死亡率に有意な差を認めた19.5% vs. 63.6%, p < 0.01。また一時的閉腹法は全症例で局所陰圧療法が施行されvacuum pack closureVPCが最多であった。筋膜閉鎖が3日以内で可能であった症例は51例であり筋膜閉鎖不可能症例の5例22.7%で腸瘻を認めた。【結語】筋膜閉鎖不能症例は予後が不良であった。今回の検討ではVPCを用いた過去の報告と比較しても高い筋膜閉鎖率が達成できていた。