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ジェットコースター乗車後に生じた硬膜下血腫の1例(Subdural hematoma after riding a roller coaster: a case report)
Author(s) -
Nobukazu Komoribayashi 小守林 靖一,
Shinichi Omama 大間々 真一,
Yuki Yoshida 吉田 雄樹,
Shigeatsu Endo 遠藤 重厚,
Akira Ogawa 小川 彰,
Kuniaki Ogasawara 小笠原 邦昭
Publication year - 2015
Publication title -
nihon kyukyu igakukai zasshi: journal of japanese association for acute medicine
Language(s) - Uncategorized
Resource type - Journals
ISSN - 1883-3772
DOI - 10.1002/jja2.12003
Subject(s) - medicine , roller coaster , hematoma , surgery , engineering , mechanical engineering
要旨 症例は2年前に右前頭葉底部の脳挫傷で当院入院加療した既往のある63歳の女性。遊園地でジェットコースターに5回乗車した。乗車後より頭重感があったが様子をみていた。翌日に頭痛が増悪したため近医を受診し頭部CTで右急性硬膜下血腫を認め同院に入院した。経過観察にて硬膜下血腫は減少し症状も改善したため入院から4日後に退院となった。しかし近医退院から6日後に意識レベルJCS 2と見当識障害が出現し頭部CTで右硬膜下血腫の増大を認めたため当科入院となった。入院後直ちに穿頭血腫除去術を行い術5日目に神経学的脱落症状なく独歩自宅退院した。ジェットコースターに乗車したことが原因として考えられる硬膜下血腫の症例報告は過去に7例ある。本症例において硬膜下腔へ出血性変化が生じた原因としては次の2つの可能性があると考えている。1つはジェットコースター乗車による頭部への急加減速急激な回転加速度負荷がきっかけとなって脳表と硬膜との間にずれが生じ以前の脳挫傷による脳表と硬膜との癒着がはがれ血管破綻が生じた可能性である。もう1つは頻回のジェットコースター乗車により架橋静脈が破綻して急性硬膜下血腫を来し慢性硬膜下血腫へ移行した可能性である。本症例のようにジェットコースター乗車を契機に頭蓋内病変を生じる場合があり診断・治療上も注意を要する。

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