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抄録 本稿では,2015 年 10 月に日本スヌーズレン協会主催によるスヌーズレン創始者のひとりであるア ド・フェアフール氏(以下,アド氏)の講演会(於:大阪市内)において,アド氏が実際にスヌーズレ ンについて話した「スヌーズレン創設時について」,「ハルテンベルグセンターのスヌーズレンルームに ついて」,「レクリエーションだけでなく教育やセラピーへの広がりについて」の3点の内容について触 れ,アド氏のスヌーズレンの思想について筆者の考えを言及し,考察すると共にスヌーズレンの理解を 深めていくことを主な目的とした.1970 年代半ばのスヌーズレン創設時のオランダでは,医療中心の考 え方が先行していた.しかし,施設職員が利用者たち(主に重度知的障がい者たち)に何か良い刺激に なることをしたいという思いから,利用者の実態に合わせて,保護者から意見をもらい,試行錯誤しな がらスヌーズレンの器材を調整し,スヌーズレンルームを完成させていったそうである.スヌーズレン の取組では,ルームや器材が先に設定されるのではなく,「人と人との触れ合い」が最も大切であるこ とや現在では,国際的にもスヌーズレンの利用法は様々な分野で活用され,それらの効果が科学的に証 明されてきていることなどが示唆された.なお,1990 年代に日本に初めてスヌーズレンを広めた日本ス ヌーズレン協会の功績は高く評価される.

Retraction: A study on the thought of snoezelen founder Mr. Ad Verheul