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中枢神経胚細胞腫が特異な脳腫瘍であることは論をま たない.頭蓋内に絨毛がんなどの異質の組織が発生し, 東アジアに多く,小児腫瘍であり,性差があり,部位に より組織型に偏りがあり,そして化学療法や放射線療法 に概して感受性が高い.その治療成績は,松谷らの世界 をリードする努力により著しく改善し,世界の注目する ところであったが,欧米も努力と臨床試験を重ねて追い ついてきた.この流れの中で,2013年に英国で開催され た第 3回国際中枢神経胚細胞腫シンポジウムにおいて, この腫瘍の診断・治療に関する現時点での欧州,米国, そしてわが国の 3極間でのコンセンサス形成が発案され た. Delphi法によって複数の専門家が投票を行う方法が採 られた.その成果はすでに発表されているので,手順な どは文献を参照していただくこととして,本稿では,同 意に至った statementおよび同意に至らなかった statementについて,詳細を報告する.発表された文献の解説 として読んでほしい1).専門家とは招集に応じた 64名 で,欧州 25名,アジア 23名,北米南米併せて 16名であ る.小児神経腫瘍医が主体であるが,専門別構成比は公 表されていない.

Consensus and Non-consensus in Central Nervous System Germ Cell Tumors