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低炭素化社会実現に向けて、太陽光発電や風力発電など の自然エネルギーの利用、モーターなどの汎用機器や照 明などのエレクトロニクス製品の高効率化、電気自動車や ハイブリッド自動車の普及など様々な観点からの要求が強 まっている。これらの製品や技術を支えるのは、半導体を コアとしたデバイスや電子部品であり、またこれらを製造 するための最先端の実装材料及び実装技術である。様々な 実装技術の中において、欠かせないものの一つとして、は んだ付技術に代表される微細接合技術が挙げられる。 また EU(欧州連合)での 2006年 7月の RoHS規制 施 行による接合材料の本格鉛フリー化から 5年以上が経過 し、鉛フリーはんだ接合技術は成熟期に入ってきたと言え る。現在では、国内外で Sn-Ag-Cu系の鉛フリーはんだが 最も汎用的な鉛フリーはんだとして認知されており、適切 に接合されている限り、通常の条件下での継手信頼性は従 来の Sn-Pb共晶はんだよりも高いと言える 2, 。その一方で、 Sn-Pb共晶はんだに比べて融点が高いなどいくつかの問題 点も残したままとなっている 。 またエレクトロニクス製品の多様化、各種技術の進歩に より、Sn-Ag-Cu系はんだでは要求を満たせず新たな鉛フ リー化が求められる領域、または鉛フリー化対応が遅れて いる領域があるのも確かである。Fig. 1に近年のエレクト ロニクス製品の多様化により、新たな有害物質フリーの接 合が求められている接合温度域と主な鉛フリーはんだの融 点をまとめて示す。今後は Fig. 1に示すようなおおよそ 200 °C以下のより低い温度領域、及びおおよそ 250 °C以上 のより高い温度領域での新たな接合技術の構築が求められ る。 そもそも、接合材料の融点が高いということは接合温度 を高く設定する必要があり、このため部品等の熱損傷や熱 膨張による基板の反りを抑制するための技術的な側面、及 び消費電力や CO2排出量低減にも効果的であり環境配慮の 側面の両方から接合温度の低温化に向けた様々な取り組み が行われている。低温化を達成する接合材料のひとつとし て導電性接着剤が挙げられる。導電性接着剤は、基本的に 樹脂の硬化温度程度で接合が可能であり、金属のように融 点を持たないために短時間の場合には接合温度以上の耐熱 性を持ち、有害物質を含まない構成も可能であり、はんだ に比べて比重が小さく軽量化にも寄与できるメリットを有 していることから、低温接合用のはんだ代替材料として注 目を集めている。 導電性接着剤は、基本的に電気的・熱的特性をもたらす Agなどの導電フィラーと接合強度などの機械的特性をもた らすエポキシ樹脂などのベース樹脂からなる複合材料であ る。実用的な構成成分としては、微量の硬化剤や粘度調整 用の溶剤、分散剤などが添加されて使用されている 。一 般的に、導電フィラーには良好な導電性を有し、安定であ る Agが最も多く利用されており、ベース樹脂にはエポキ シ樹脂が利用されている。しかし、実際にはこのような導 電性接着剤は、硬化時間(接合時間)が長いことや、電気 導電性接着剤の導電フィラーと導電性

Relation Between Metal Filler and Electrical Conductivity for Electrically Conductive Adhesives