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エレクトロニクス実装分野では接合材料の鉛フリー化が すすめられており、現在の部品実装は主にスズ -銀 -銅系 の鉛フリーはんだにより行われているが、その接合温度を 250 °C以下にすることは困難である。また、被接合材とは んだとの接合を強固なものにするために各種のフラックス が使用されているが、環境問題からフラックスフリーの接 合技術が切望されている。一方、パッケージ内のダイボン ディング等の部品内部での実装に使用されるはんだは、二 次実装時に溶融しない耐熱性が必要であり、鉛を高濃度に 含む鉛-スズ系の高温はんだが用いられてきたが、未だ決 定的な代替材が開発されていないことから、現在も鉛リッ チはんだを使用せざるを得ない状況にある。しかしながら、 環境への影響を考慮すれば、高温はんだについても早急に 鉛フリー化の問題を解決する必要がある。 このような背景から、各種のデバイスや部品の高信頼性 実装を低温かつグリーンプロセスで実現するための方法と して、近年、低温焼成機能を有する金属ナノ粒子を導電回 路の形成や導電性接合に応用するための研究開発が活発に すすめられている。本稿では、著者らがこれまでに行った 銅ナノ粒子および銅-銀混合ナノ粒子の導電性低温接合へ の応用について解説する 。

金属ナノ粒子を利用した低温接合技術