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内部に多数の気孔を有するポーラス材料(多孔質材料、 セル構造体)には、数十μmの微細気孔を有する材料から、 数 mmの気孔(セル)を有する材料まで多様であり、広い 分野での工業利用が期待されている。数十μmの微細気孔 を有するポーラス材料の例としては、含油軸受けや生体硬 組織代替材料(人工骨)があげられ、それらのほとんどは 粉末原料を適度に固めた成形体を焼結して、材料内に微細 な気孔を残存させる粉末焼結法によって製造されている。 一方、数 mmの気孔(セル)を有するポーラス材料は発泡 体(フォーム)と称され、セルを形成するためのスペース 材を利用した精密鋳造法、溶融金属中にガスを吹込むある いはガス発生助剤を添加する溶湯発泡法、粉末金属とガス 発生助剤を混合成形(プリカーサ)して加熱するプリカー サ法などが開発されている。 これら各種ポーラス材料の製造方法の多くは、加熱炉内 での長時間の焼成や溶融炉での金属の溶解など、比較的多 くのエネルギーを必要とする製造法が一般的である。従っ て、生産性もそれほど高くはなく、さらに大型製品の製造 には大型の加熱炉や溶解炉が必要となるなどの課題があ る。ここでは、無機化合物を合成する化学反応(燃焼合成 反応)とその際に発生する反応熱を有効に利用して、金属 間化合物やセラミック、あるいはそれらを含む金属系複合 材料のポーラス材料を製造する方法について解説する。

New Processing of Porous and Cellular Materials by Combustion Synthesis