English (United Kingdom)

https://curated-unify.zendy.io/wp-json/zendy-region/v1/featured_content/oa?rat=en

https://curated-unify.zendy.io/wp-json/zendy-region/v1/highlighted_journal/

Global: Zendy Plus annual

Presents the access of premium content as premium feature

Premium Content

Presents the keyphrase highlighting as premium feature

Keyphrase Highlighting

Presents the summarisation as premium feature

Summarisation

Insights

Presents the pdf analysis as premium feature

PDF Analysis

Presents the zaia usage as premium feature

ZAIA

Global: Zendy Plus monthly

Global: Zendy Tools annual

Global: Zendy Tools monthly

Global: Zendy Free Plan

72 ( ) 1.はじめに 近年,国境を越えた農地の取得が注目を集めてい る.具体的には,中国・韓国・中東など食料の中長 期的安定供給に不安を抱える国が,アフリカ・東南 アジア等で土地・農地を取得し,農地開発や穀物生 産などを行っている.そこでは,農地取得や農業投 資をめぐる法整備の遅れを利用した不透明な契約や 強引な取引による「農地囲い込み」が批判されてい る.これらの動きに対し,我が国は「責任ある農業 投資」に向けた国際的なルールの確立を目指す等の 対応を行っている . 国境を越えた農地取得の対象として通常想定され るのは主に途上国であるが,我が国で海外からの農 地取得に対して法体系が整備されているわけではな い.我が国では 2009 年の農地法改正により,農業 生産法人以外の法人でも「地域農業との調和」に関 する諸要件を満たすことができれば「誰でも」「ど こでも」「どこからでも」農地の賃借が可能になった. したがって,例えば海外投資家による農地取得を制 限できるのは,「地域農業との調和」をめぐる農業 委員会の判断のみである .他方,私有林等では外 国人による購入が我が国でも注目されており,農地 についても考察を行う必要が生じている. 本論は,これらの農地取得をめぐる状況変化を踏 まえ,米国の一部の州で実施されている外国企業に よる農地取得規制を検討材料に,我が国における「国 境を越えた農地取得」規制のあり方を考察する. 2.外国人・外国企業による米国農地保有の現状 米国では,外国人・外国企業(以下:外国籍)に よる農地取得(借入含む)には連邦政府への報告義 務がある.そして,全国的な農地保有状況は USDA の Farm Service Agency(以下 FSA)が毎年集計・ 公表している. FSA によれば,2009 年 2 月現在,全米の農地 12 億 9千万エーカーのうち,外国籍による所有は 2,220 万エーカーであり,全体の 1.7%を占める.なお, FSA の定義する農地には森林が含まれ,外国人と は米国籍も永住権も持たない人,外国企業とは米国 外の国の法律に基づいて設立された企業,米国の法 律に基づいて設立された企業でも実質的支配や利益 享受者が外国人である企業を指している. 図 1 は,国別の農地保有状況を示したものだが, 外国籍保有農地の多くはカナダや欧州諸国によって 占められている.また,図 2は外国籍保有下にある 米国における外国企業の農地所有規制の現状と含意

The Current Situation and Implications of Farmland Regulations against Alien Land Holding in the USA