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高速道路 やニ ュータウンな どの大規模 な切盛造成工事 によ り出現 する未風化土 の中に,空 気にさ らされ酸化す る と極強酸性 を示す ような,い わゆる潜在的酸性硫酸塩 土壌(potentially acid sulfate soils)が よく現れるよう になった。 これ らは,主 として第三紀,第 四紀の地質時 代 に堆積 した海成層であるため,本 来的に多量の塩類 を 含 み,当 初 はpH7~8の 中性ない しアルカ リ性 を示す 場 合 が多 いが,次 第 に その中 に含 まれ るパ イ ライ ト (FeS2)な どの硫化物が,化 学的・微生物的酸化反応の進 行 に伴 って硫酸 を生 じ,強 酸性を呈す るようになる。切 盛 してす ぐに酸性化する ものもあるが,1年 以上経過 し てか ら酸性化するもの もあ り,い ずれの場合 でも緑化 し た植物 は枯損 し,裸 地化 してしまう。 このような進行性の酸性土壌地を緑化す る際に,潜 在 的な酸性化の程度 を検定することは極 めて重要で ある。 潜在的酸性硫酸塩土壌の検定方法 として,試 料 を畑水分 状態で30°C の恒温器中で4週 間イ ンキュベー トした後, pHを 測定する方法な どが行 われて きたが,こ れ は時間 を要 し,迅 速でな く,ま た試料 によって酸化速度 に差が あ り,4週 間以上要する場合があるなどの欠点がある8)。 その欠点を補 う方法 として,土 壌 を過酸化水素で強制的 に酸化 して,pHな どを測定 する迅速 な分析が なされて きた3,5,6,8)。 現在,過 酸化水素による強制酸化法 は 「土質試験 の方 法 と解説」(土質工学会)にpH試 験 の"基 準以外 の試験 方法"と して記載 され2),こ の方法がほぼ標準法 となって いる。 しかし,記 載 された方法で は不 明確で操作がい さ さか煩雑 な部分があるので各試験者によって統 一的 な方 法で行われてお らず,分 析誤差 を生 じているのが現状で ある。そ こで,分 析条件 を明確 にし,簡 易 に行える分析 方法の検討 を行った。

A Rapid Method of Determining pH for Acid Sulfate Soils Treated with Hydrogen Peroxide.