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ジェロンテクノロジーの研究対象としては基礎的な 「加 齢の解明」から,応 用的な 「機能低下の防止」,「機能低下 の補償」,「高齢者にふさわしい活動の向上」,お よび 「介護 者の支援」の5項 目が挙げられることが多い[1].こ れらの 研究対象はすべて重要であるが,そ れだけで十分 とはいえ ない.特 に,加 齢の解明の結果 として得られた基礎的な知 見を,生 活に役立つ応用技術に活か してい くには,両 者を つなぐ,以 下の3項 目の基盤的な研究が重要な要素 となる. (1)人 間特性データベースの構築 (2)ヒ ューマ ンモデリング技術の開発 (3)ガ イ ドラインや規格の作成 「人間特性データベースの構築」では,高 齢者特性の解明 のための実験や調査で得られたデー タを系統的に整理 ・管 理することにより,必 要な統計処理をした情報の高速検索 を可能にする.適 切なデータベースを利用することで,高 齢者特性 に配慮 した製品や環境等の基礎設計が容易 となる. 人間特性データベースについては,幼 児から高齢者にいた る約34,000人 の寸法データベースが,社 団法人人間生活 研究センターにおいて構築 されている.現 在,形 態,感 覚, 認知,動 作特性に関するデータベースが構築中であるが, 今後さらに,健 康な人だけではな く,障 害者の特性データ ベースの構築も期待 される.

Improving Quality of Daily Life using Robotics in Cooperation with Gerontechnology