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開業歯科医師のHBV感染状況に地城性が認められるか否かを, 練馬 (東京), 宇都宮 (栃木), 八戸 (青森), 三地区の開業歯科医師を対象にHBs抗体保有率を調査, 検討した。さらに年間HBV感染発生率を知るために八戸地区で一年間の追跡調査を実施した。その結果,1. HBs抗体保有率としては, 八戸地区が宇都宮, 練馬, 両地区に比べ高い値を示した。しかし, 望月, 篠崎ら, によってこれまでに調査された地区の開業歯科医師のHBs抗体保有率との比較, 検討の結果からは, 今回の三調査地区間に認められた抗体保有率の差は, 調査集団の大きさによるバラツキから生れたと考えられ, 少なくとも現時点において, 我国開業歯科医師のHBV感染状況には地域性が認められにくいと考えられた。2. 八戸地区の開業歯科医師43名について, 昭和57年12月及び, 昭和58年12月に調査した結果, 1年間での抗体陽転率は1例で, 発生率2.3%が認められた。歯科医師のHBV感染は臨床経験年数の短い時期ほど多発することが追跡調査の結果からも裏付けられ, 我国における開業歯科医師のHBV感染阻止のための予防手段は, 臨床に入る前か, 入った直後に実施することが最も効果的であることが示唆された。3. 採血時に並行して実施したアンケート調査の結果からは, 我国開業歯科医師のHBs抗体獲得は実際の肝炎発症あるいは輸血の経験からの直接的なものではなく, 不顕性に感染が成立した結果である可能性が高いことが示唆される。

koko eisei gakkai zasshi/koku eisei gakkai zasshi

Regional difference of HB virus infection and incidence rate of HB virus infection per year for Japanese dental practitioners (at Nerima, Utsunomiya and Hachinohe).