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今 日,化 学 のあ らゆる分野 で分離,分 析手段 として用 い られているク ロマ トグ ラフ ィーは,今 か ら約70年 前, Tswettに ょ って,移 動相 に液 体 を用U・た管 クロマ トグ ラフ ィーと して開発 された。そ して,そ の後炉紙及び薄 層 ク ロマ トグラフ ィー(TLC)の よ うな板 クロマ トグラ フ ィーが,定 性面 での優位性 と操 作上の簡便 さか ら広 く 用い られるよ うになった。また一方,管 クロマ トグラフ ィー の分野 では装 置化が進み,1952年 にガ スクロマ トグ ラフ ィー(GLC)が 発表 され るや,こ れが爆発的 に普及 した。 しか し,ク ロマ トグラフ ィーの元祖で ある液体 ク ロマ トグラフ ィー(LC)で は,1958年 に開 発 され たア ミ ノ酸 自分析 計な ど特定の用途の もの を除い て,装 置化 はGLCよ り遅 れ,1969年 に表面多孔性充 て ん 剤 が Kirklandに よって開発 され て初 め て 高速化 に成功 し, 本 格的に普 及 したのは1970年 代に入 ってか らで ある。 このよ うに して,高 速液体 クロマ トグラフ ィー(HPLC) はGLCよ り約20年 遅れて実用の域に達 した。 HPLCは 基本的には,ポ ンプ,カ ラム,検 出器,記 録計 か ら成 り,カ ラム充てん剤 と溶 媒系の選択の外に,検 出 器 の選択(UV分 光光度 計におけ る波長の選択 も含 めて) が分析 のポイ ン トになる。 カラム充て ん剤 として は,分 配,吸 着型 の表面 多孔性 あるいは全多孔性 シ リカゲル, アル ミナ,化 学結 合型 シ リカゲル,ポ ー ラスポ リマーな どの外 に,イ オ ン交換やゲルパー ミエイシ ョンによって 分離 が行われるゲ ル もあ る。一方検出器には,UV検 出 器(254nm),UV分 光光度計,示 差 屈析 計(RI)が 一一般 的 であるが,け い光光度計 も徐々に普及 して来 てお り, FIDも 用U・られてv・る。UV分 光光度計,けU・ 光光度計 は ともに選択性 のある検出器 として,RI検 出器 とFID は万能検出器 として,お のおのその特性を生 かして使用 す ることがで きる。 なお,HPLCに つU・ては 多 くのす ぐれた成書が あるので参照 されたい1)。また最 近,大 量 のHPLCデ ー タを集 録,分 類 したデータ集2)も刊 行 さ れ,利 用者に とって便利に なって来ている。 油脂 ・脂質化学領域 にお けるHPLCに ついては・ 無 類井,臼 井・)及びAitzetmullerー)に よる総説があJ・ 後 者 には1975年 以前の脂質のHPLCに 関す る文献 を調べ るのに便 利な表 が付い てい る。

Applications of High Performance Liquid Chromatography to the Analysis of Minor Components in Fats