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基礎疾患によるさまざまな原因により経口栄養摂取が 困難な症例において,消化管機能が保持されている場合 には経管を介した経腸栄養が施行されている.その栄養 補給法として近年,経皮内視鏡的胃瘻増設術が普及しつ つあり,在宅での経管栄養管理も増加している.その ため,われわれが在宅医療に関わる中で経管栄養を実施 している患者家族から,経管投与についての相談が増え ている現状にある.その大半は,水に不溶・難溶性薬剤 の投与による注入器内残薬や経管栄養チューブを閉塞さ せてしまうなどの注入に関係するものであった. 一方,経管投与は簡易懸濁法 により粉砕調剤時・投 与時の問題点が改善され,簡便かつ安全に投与できる手 段として確立されてきている.また,経管投与に適した 口腔内崩壊錠や速崩錠等の製剤が増加傾向にあり,薬 物治療の幅が広がってきている.このような中で,口腔 内崩壊錠の一つであるランソプラゾール口腔内崩壊錠 30 mg(以下,LPZOD 錠と略す)は,酸に対して不安定であ り,胃酸による分解が起こるため腸溶性被膜をコーティ ングした Multiple Unit 製剤としてつくられている. LPZOD 錠は,約 10,000 個の腸溶性細粒(平均粒子径約 0.3 mm) が水に難溶なため,経管投与をした場合,注入 器内やチューブ内に残薬が生じやすい.また添加物とし てマクロゴール 6000(可塑剤)を含有しており,凝固点が 56~61°C であるため,温度が高すぎると腸溶性細粒が 再凝固してしまうことから微温湯で崩壊させる必要があ 医療薬学 37(6) 371 ― 376 (2011)

Effectiveness of Thickening Agents in Reducing Syringe Residue following Tube Administration