English (United Kingdom)

https://curated-unify.zendy.io/wp-json/zendy-region/v1/featured_content/oa?rat=en

https://curated-unify.zendy.io/wp-json/zendy-region/v1/highlighted_journal/

Global: Zendy Plus annual

Presents the access of premium content as premium feature

Premium Content

Presents the keyphrase highlighting as premium feature

Keyphrase Highlighting

Presents the summarisation as premium feature

Summarisation

Insights

Presents the pdf analysis as premium feature

PDF Analysis

Presents the zaia usage as premium feature

ZAIA

Global: Zendy Tools annual

Global: Zendy Free Plan

Global: Zendy Tools monthly

Global: Zendy Plus monthly

2015年12月に温室効果ガス排出の新たな国際枠組み として採択されたパリ協定(1)では、第11条及び12条に、 効果的な気候変動に関する行動をとるための能力開発の 強化(特に開発途上締約国及び小島嶼国)や、能力開発 に関する取組み支援の拡充、気候変動教育、訓練、啓発、 公衆の参加及び情報へのアクセスのための措置が規定さ れた。気候変動対策としての気候変動教育(以下、 CCE)や能力開発の取組の促進が求められている中、 UNESCOは、2009年に気候変動教育をフラッグシップ・ イニシアティブとして打ち出し、気候変動による重大な 影響を受けやすい地域(小島嶼国:SIDS)や国を主な 対象とした教育を実施している。UNESCO(2013)は、 CCEを学習者の気候変動の原因と影響の理解に役立ち、 個人やコミュニティが低炭素で気候にレジリエント(強 靭)な発展を達成するために必要なスキルや態度の習得 を促進するものと定義し、そのカリキュラム(UNESCO 2010)においては、基本的な科学的概念、理論や気候 変動の予測を紹介し(introduced)、持続可能な消費、 防災、環境保護、リサイクル、水、砂漠化や再生可能エ ネルギー等のテーマが、特定の国や地域の文脈と関連し て議論されるべきであると述べている。また、気候変動 は、環境、政治、社会、経済的な要因を含むため、 CCEの促進にはESDの包括的な枠組みが最適であり (Mochizuki and Bryan 2015)、CCEを効果的にするた めには、それ自体を教育計画や政策に含めるべきである としている(UNESCO・UNEP 2011)。 国連ESDの10年の後継プログラムである「ESDに関す るグローバル・アクション・プログラム」の実施に向け たロードマップ(UNESCO 2014)によると、5つの優 先行動分野の一つに「地域レベルにおける持続可能な解 決策の促進」が挙げられ、地方自治体や政府には、コミュ ニティの全ての構成員に向けた持続可能な開発における ノンフォーマル及びインフォーマルな学びの機会の提供 や支援の役割が求められている。これらを踏まえると、 地域レベルにおけるCCEでは、個人やコミュニティが 低炭素で気候にレジリエント(強靭)な発展を達成する ために必要なスキルや態度の習得を目指したプログラム (CCE能力開発プログラム)が必要であり、その機会の 提供や支援には、地方自治体や政府の積極的な関与が重 要であるといえる。 筆者は、今後日本において、地域レベルでCCE能力 開発プログラムを開発し、継続的に実施できる体制を整 備するためには、他国の優れたCCE事例から取り入れ るべき要素を抽出し、参考にする必要があると考えた。 そこで、州レベルでの気候保護関連法案及び気候関連政 策が充実しており、市民と自治体とが協働で推進するエ ネルギー自給のボトムアップ型政策(2)や、自治体のエ ネルギー自給を支える国の政策支援(3)が充実している オーストリアでは、自治体(地域)におけるCCEプロ グラムの実施体制や内容も充実していると考え、調査対 象国とした。 本稿では、オーストリアの事例に関するインタビュー 調査結果を整理して報告するとともに、日本の事例との 比較分析結果についても述べる。

Study on Climate Change Education in the State of Styria in Austria in Comparison with the Japanese Climate Change Education Programme