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建築物の各部位の中で、床 は人が居住する上で、 常に接す る重要な部位であることか ら、床本来の 機能 である安 定性や安全性 を確保す るだけでな く、快適性 の向上 を追及 、実現 してい くことが必 要である。特に、住宅の場合には、上下階の床衝 撃 音遮断性能や歩行感覚 も重視 しなけれ ばなら ない。人の歩行時を対象 としたこれ らの検討 を行 う上で、実際の人の歩行 を利用す る方法は、歩き 方がその都度微妙に変化す るために、同 じ歩行状 態を再現することは難 しい。よって、人の歩行 を リアルに再現できる衝撃装置があれば、床の各種 物理的性能を客観的に検討す ることができ、歩行 感 か らみた床材 の試験 をは じめ、多 くの分野で応 用できる。 これまでに、同種の研 究 としては、筆者 らの研 究1)や小野 らの研究2)があるが、これ らはいずれ も1次 元衝撃すなわち鉛直方 向の点衝撃に よる方 法が取 られていた。そのため、歩行時における足 裏の接触面積 の変化等 は再現 されていない。 そこで、本研究では、人の歩行時の衝撃力(圧 力変化)を 時間変化だけでな く、空間的な変化に ついて も再現性 を高 めることのできる、 「床のか た さ試験用歩行衝撃シ ミュレータ」を検討 ・開発 した。本報では、装置の概要 と床へ加わる衝撃力 の再現性 について報告す る。

Development of Walking Impact Simulator and Reproducibility of Impact Force Characteristics