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本研究に関するプロジェクトでは、高忠実・多 機能ディスプレイの開発と、これらを用いたディ スプレイシステム(図1)の提案を目指している。 このシステムは、視野を広範囲にカバーするよう に大画面・高精細ディスプレイ等により環境全景 を表示する「大画面平面像表示エリア」、注目し ている対象を立体表示する「立体像表示エリア」、 電紙ディスプレイ等により詳細情報を表示する 「近距離情報表示エリア」から成り、これらに加 えてマルチモーダルでインタラクティブなイン タフェースが提供される。本研究は、このような ディスプレイシステムで表現される空間の感性 評価を行うものである。 今日、空間を表現するためのディスプレイが普 及・開発されている。しかし、これらによって表 現される空間を評価するための共通尺度はない。 液晶プロジェクタや部屋模型等を用いた空間 の評価は検討されているが、用いられている尺度 はそれぞれ異なる。多様なディスプレイで表現さ れる空間の評価を比較するためには、共通尺度が 必要と考えられる。そこで我々は、多様なディス プレイを用いて表現される空間を対象とした感 性評価の因子構造および評価特性を体系的に整 理し、共通尺度を見出すための検討を行っている。 本稿では、評価データ蓄積の第一歩として、液晶 プロジェクタとスクリーンにより表示された空 間の感性評価を行った結果を報告する。 2.評価項目の選定

Kansei evaluation for a space displayed on a screen