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近年、精神障害者を取り巻く環境は、従来の「入 院医療中心」か ら 「地域生活中心へ」と劇的な変 化を遂げようとしている。さらに、現在の精神科 医療は、非定型抗精神病薬に代表される抗精神病 薬による薬物療法や作業療法、心理社会療法の発 展は目覚しく、不治の病と称された統合失調症な どの精神疾患の予後が大きく変化し、精神障害者 が社会復帰をする上で大きく貢献しつつある。こ のような中、精神障害者の就労に関するニーズが 高まり、精神障害を持ちなが らデイケアなどのリ ハビリテーションを経て、就労を目指す利用者も 多くいる。しかしながら、精神障害者が社会復帰 する上で、それに伴う困難な問題点がいまだ多く ある。その一つについて統合失調症の障害特性か ら述べれば、認知機能障害が挙げられる。最近の 研究から、認知機能障害の一部は統合失調症の中 核的なものであるということが示唆されるよう にな り、これをターゲットとしたさまざまなリハ ビリテーション研究が展開されてきている。 本研究は、精神科リハビリテーションにおける 社会療法の一つである運動療法に着目し、生活習 慣病予防を主目的として行われた運動療法が精 神障害者の注意機能や情報処理機能に及ぼす影 響について検討することを目的とする。

The Effect of Physical Practice for Reaction Time of Mentally Handicapped Persons