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1.は じめに 社会の高齢化や核家族化により、高齢の単身生 活者が増加している。また、高齢者は一般に何ら かの病気や障害を有していることが多く、危急時 の対応能力が低い。このため、高齢者が家庭内事 故や突然の発病に見舞われ、身体の自由がきかな くなるような状態を認識し、外部に通報する在宅 モニタリングシステムがあれば、高齢の単身生活 者は安心して生活することができよう。 このようなモニタリングは長時間のライフライ ンの不使用や、センサ類の身体装着1)に よっても 可能となるが、より確実かつ自然な判断が必要で あった。本研究では夜間でも使用しうる熱画像と 人物画像の特徴量を用い、単身生活者の危急時を 判断する画像認識手法を開発した。 2.熱 画像の撮影 生活環境下での使用を想定し、セット内に暖房 機器や家具を配置して赤外線カメラで単眼視撮影 を行った。上方2.2mの 高さから25mmレンズで撮影 した熱画像例を図1に 示す。熱画像では人物と背 景の温度差を利用して背景処理を行うことができ る。 しかし人物以外の熱物体 も同時に写るため、

Emergency Recognition for Single Living Person from Thermal Images