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73 1.緒言 近年,日本のものづくり企業が苦境に立たされている. 製品コストでは新興国に勝てないので,新しいイノベー ションを創出することや,高付加価値製品を低コストで 生産することが重要である.そのために,社会から要求 される高い製品開発能力を有する実践的な技術者を緊急 に育成することが必要である. 一方,地域の課題として富山県は機械,電機,金属, プラスチック,機械加工,医薬品などの産業が盛んな県 であり,社会人基礎力を備えた上で高度な専門知識と実 践力を有する技術者のニーズが高い.大学の使命として, そのような技術者を育成することが必要であるが,学生 の能力を評価するシステムが重要になっている.従来の 授業科目の成績評価は,教員により総括して優・良・可 で表記されてきたが,以下の2つの課題がある.一番目 は授業内容を構成する能力を項目別に評価した方が学生 にとってわかりやすいこと.二番目は教員だけが能力評 価するだけでなく,学生本人や企業技術者が評価するこ とにより,より客観的に評価できることである. 近年,従来の受動的学習に代わり,ものづくり教育を 中心として能動的学習であるアクティブラーニングが行 われているが,学習成果を評価する手法として,ルーブ リックを用いた質保証の取り組みが報告されている.主 にPBLにおける学習成果の評価方法として,マネジメン ト能力の評価,プレゼンテーション能力の評価, 卒論に関する能力評価などの評価にルーブリック を用いた実施例が報告されている. しかし,評価者は教員が主であり,学生や企業技術者 が評価する方式はほとんど見当たらない.本論文では, 「創造ものづくり」科目における学習成果を教員・学生・ 企業技術者の3者で,ルーブリックを用いた評価を実施 したので報告する.

kougaku kyouiku/kōgaku kyōiku

Quality Guarantee of Exercise for Creative Object-making Using Rubric Evaluations of 3 Persons (Student-Teacher-Engineer) by Industry-Academia Cooperation