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ますます厳しさをます世界情勢の中で,鉱物資源の乏 しい日本が今後とも世界をリードしていく立場を続けて いくには,科学技術の充実しかないと言われている.こ のような中で,大学も社会と無縁でいることはできず, 産・官・学連携による産業技術力の強化が盛んに推進 されている.産・官・学連携の基本モデルは大学の革新 的研究成果を産業界が応用するというもので,多くの大 学に技術移転のための組織(TLO)が設立されてきた. この方法は大学研究の先行性を生かす上では有効な方 法ではあるが,研究の革新性,社会からの受容性の双方 が満足される必要があり,貢献可能な大学が優秀な研究 成果と有能な研究者を多く持つ極めて少ない大学に限定 されるという問題がある.また,これまでの結果を見る までもなく,研究成果が継続可能な規模のビジネスにな る可能性は非常に小さく,費用対効果を考えるとTLO 方式に多くを期待することは難しいようにも思える. 一方,一部頂点を除く私立大学に代表される一般の 大学は,膨大な開発パワーを持ちながら,産業競争力 にほとんど貢献できていない.誤解がないように補足 するが,産業界に優秀な人材を供給する立場での私立 大学の役割は誰もが否定しえないこと,すなわち,教 育を通じた産業界への貢献は見逃すことのできない重 要な事実である.したがって,全ての大学が,いたず らに,研究トップの大学の産業貢献モデルを追い求め ることでなく,自らの強みを生かす産業貢献モデルを 作りだすことが重要であると考える. 今回の提案は,この学生のパワーを有効に利用しつ つ,教育水準の引き上げと産業貢献の双方に貢献できる ことを目指すものである.その原点は実問題解決を教育 に融合させ,そのプロセスが教育改善につながること, さらに,その成果が産業界にも反映できることである.

The Practicality of Cooperative Education between an Industry and University