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The Sentinel Asia initiated an emergency observation request system in 2007 to provide image data (and analyzed images)acquired through the satellites operated by the participating space agencies on the WEB and via JAXA’s Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite (WINDS), also known as Kizuna,in the event of a disaster in the Asia-Pacific region.Participating disaster management/satellite agencies requested implementation of this activities a total of 234 times as end of 2015. Space agencies of the member countries of the Asia-Pacific Region Space Agency Forum(APRSAF)such as the Japan Aerospace Exploration Agency(JAXA)and disaster management organizations in the Asia-Pacific region such as Asian Disaster Reduction Center(ADRC)cooperate in forming a joint project team(JPT)and promoting the Sentinel Asia.This report provides an overview of the activities and results of the Sentinel Asia,which marks the tenth anniversary of its launch this year. 1.はじめに(概要説明) 1970年代以降,世界的に自然災害が多発する傾向が 継続しており,中でもアジア地域は地域別で見ても最 も大きな比率を占めており(図1参照),自然災害の内 容も多様である。この自然災害が多発するアジア地域 において,特に大規模自然災害が発生した場合に,リ モート・センシングなどの宇宙技術の利用は被災状況 の把握に有効な手段となる。センチネルアジアは,ア ジア太平洋地域の災害管理に資するため,地球観測衛 星画像などの災害関連情報をインターネット上で共 有・提供する活動である。センチネルアジアは2005年 10月のアジア太平洋地域機関会議(以下APRSAF)に おいてプロジェクトの立ち上げが決定され,翌2006年 2月に共同プロジェクトチーム(以下 JPT)が編成さ れ活動を開始した。2015年末現在,JPTには98機関(25 カ国・地域83機関,及び15国際機関)が参加しており, 宇宙航空研究開発機構(以下 JAXA)は JPTの事務局 を務めている(図2参照)。 その間センチネルアジアは,国際災害チャーターに 参加(2010年)して,活動・協力の場を世界規模に拡 大し,また,緊急観測要求の受付窓口機関であるアジ ア防災センター(以下ADRC)には,UN-SPIDER(国 連災害管理・緊急対応のための宇宙情報プラット フォーム)の地域支援事務所を設置(2009年6月)し て,その活動の場を広げている。 (1) 緊急観測活動 大規模災害発生後,JPT及びADRCメンバーから の緊急観測要請を受けての地球観測衛星による緊急観 測を行い,被害情報をWebサイトで提供・共有する。 緊急観測要求はADRCに提出され,ADRCにおいて 災害の状況,衛星での観測可否などが判断される。緊 急観測には,現時点で日本の JAXA,インドの ISRO, タイのGISTDA,台湾のNARL及びシンガポールの 174 アジア防災センター Asian Disaster Reduction Center 写真測量とリモートセンシング」VOL.55,NO.3,2016 図1 自然災害の地域別の発生状況(1975年以降) CRISPの衛星が対応している(データ供給ノード)。既 に運用が終了した JAXAの地球観測衛星だいちによ り過去に撮影されたアーカイブデータは,被災前後の 画像の比較による被害域の抽出の用途として提供され る。提供された衛星データを解析して被害情報を抽出 する組織的枠組み(データ解析ノード)が作られてお り,現在AIT(アジア工科大学)や東京大学など40の 国内外の機関が参加している(図3参照)。 (2) ワーキンググループ(WG)活動 災害のテーマ毎に専門家がメンバーとなったWG を組織し,衛星データを用いた被害状況の把握,早期 警戒システムや災害対策の検討などを実施している。 これまで,森林火災,洪水,氷河湖決壊洪水,津波を 対象とした4つのWGが活動していたが,昨年度から WGの再編を検討し,いくつかのWGでは活動を開始 している。 (3) 能力開発 センチネルアジアで緊急観測を要請し,提供された 情報を利用するユーザを対象とした運用研修が, JAXAにより継続的に開催されている。直近では, 2014年8月にインドネシアのAHAセンターにてアセ アン10か国18名に対して実施された。 2.これまでの活動履歴 センチネルアジアに対しての年ごとの要求回数と観 測実施回数を整理したグラフを図4に示す。それによ れば,年によっての災害発生の多寡はあるが,平 的 には20回程度の観測要請があり,15回以上の観測を実 施している。 次に,国別の観測要求回数と観測実施回数の棒グラ フを図5に示す。 災害種別ごとの観測要求回数の割合を図6に示す

Introduction of Sentinel Asia Activities and the Case Studies