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目的:新国際生活機能分類の基本理念である「新しい人生を創る」という観点から、日常生活下のコントラストとその視力をQuality of Life(QOL)の基本的構成要素である「社会生活機能」、「身体機能」、「心の健康」から検討した。対象及び方法:視生活の社会生活機能実態調査は2060歳代の662名に、身体(視能)機能として年代別コントラスト視力検査を30眼で、さらに視覚誘発電位(以下VEP)の潜時を確認した。心の健康は感性スペクトル解析法で検討した。結果:社会生活機能での見えにくさの訴えは50歳代が多く、20歳代は自分の視力を正確に把握している人が最も少なかった。コントラスト視力は2040歳代で30%以下が、60歳代では50%以下で統計学的に有意な低下がみられた。VEPはコントラストが95%と12.5%において、20歳代では、25.2msec、60歳代は42.5msecのP100頂点潜時の遅延がみられた。感性スペクトル解析法では、みえにくいものや、みたくない場合、ストレスと悲しみの要素が増加した。結論:日常生活での視物体はコントラストが50%以下のものが約半数を占めており、60歳代以上の人は日常生活で「みえにくさ」を感じることを余儀なくされ、それは「心の健康」にまで影響を及ぼしている。日常生活を快適にし、QOLの向上につなげることがこれからの視能矯正の方向であり、コントラストの諸問題はその一課題と考えられた。

Orthoptics due to improve the comfort of daily living: Problems on relationship between daily living and contrast