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地下水 中のダイ オキシン汚染で代表 され るよ うに、閉 鎖性水 系での塩素系微量有害有機物に よる水質汚染が深 刻 な環境 問題 になってい る。最近では、廃 棄され たコン ピューターや電子部 品の燃焼処理 によって発生す る塩素 系および臭素系有 害有機物 による環境汚染の問題 も指摘 され、環境 基準も年 々厳 しくなって きている。 トリクロ ロエタ ン、ジ クロロエタン、 クロロホルムな どの塩素系 有害有機 物に よる水質 汚染 の解決 のた めに、現在 主に、 活性炭やゼオ ライ トによる吸着除去が行われている。 し か し、処理すべ き液量があま りに多い ことや、吸着剤 に 一旦吸着 した有害有機 物は脱離 し難 く 、吸着剤の二次処 理 の問題が発生 してい る。 このよ うな社会的背景か ら、 液 中の有 害有機物 を吸着・脱 着で きる新 しい吸着剤 の開 発が望まれている。 筆者 らは これ までに、ポ リビニル アル コール(PVA) を主成分 と して、 ホルムアルデ ヒ ドで架橋 して合成 した 親 水性含水高分子 ゲルが、外部環境の温度変化 に伴 って 低 温 で膨 潤、 高温で収縮 す るこ とを明 らか に してい る 1)。 また、 この体積変化 にともな って、ゲル表面 の親水 性・疎 水性 バランスが変化す ることに より、有害有機物 の吸着量がある温度(相 転移温度)を 境に、急激 に変化 す ることを実験的に確 かめている。 この高分子ゲル を用 いて、水道水や地下水中の塩 素系お よび臭素系有害有機 物 の吸着除 去技術 の開発 に関す る基礎 研究 を行 ってい る。 本研 究で、PVAを 主原料 とする親水性高分子 ゲルを 用 いて、液 中の塩素系有害有機物の吸着除去試験お よび そ の除去機構について述べ る。

Removal of Toxic Organic Compounds in Waste Water Using Temperature Sensitive Polymetric Gel