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無駄のない効率の良い機能材料を開発する基本方針は,ユ ニット素材の開発することと,それらを組織化して非常に微 小なレベルまで合理的な構造を作ることである。いわゆるナ ノメートルレベルの精密構造制御を目指す,ナノファブリ ケーションはそのための方法論である。ただし,三次元的に 細部にわたるまでナノ構造制御できることは規則性高い結晶 の構造以外は難しく,イレギュラーな配列ながらナノレベル で構造制御できることはあまりない。より自在になされるナ ノ構造制御は,ある程度妥協の入った特定の方向のみのナノ 構造制御である。例えばナノメートルレベルの厚さの薄膜を 自在に積層することならばできる。その代表的な手法が Layer-by-Layer法(LbL法,交互吸着法)である 。 LbL法は,他の薄膜作製法,例えば Langmuir-Blodgett(LB) 法 に比べて,適用物質の範囲が広いという特徴を持ってい る。詳細は後述するが,積層法も極めて簡単であり,その応 用性も高い。複雑な積層構造の薄膜に基づく機能系が,LbL 法によって簡便に得られることも多い。そのような観点から LbL法は多くの分野の研究者から注目を集めてきた。また, 原理はいい意味でアバウトであり,それによってさまざまな 変法も可能となる。本稿では,LbL法の基礎を簡単に紹介し た後,近年展開されている様々な新手法について,紹介したい。

Layered Nanoarchitectures by Layer-by-Layer（LbL）Assembly: