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異質 な材 料であ る金属 とセラ ミックスを組 み合わせた 複合皮膜 は,そ れぞれ の特性 を具備 した機能性 皮膜 と し て注 目されて いる1)。 このよ うな複合皮膜 の作製方法 と して は,従 来か ら分散 めっき法2)が 利用 されてい るが, 本法で は反応性 イオ ンプ レーテ ィング法 に よる複合皮膜 の作製を試み た。既 にイオ ンプ レーテ ィング法 による複 合 皮 膜 の 作 製 はNi-TiC系 に っ い てNimmagaddaと Bunshah3)に よ って1975年 に行 わ れ て い る。 彼 らは Ni―Ti合 金を蒸発源 に用 いてC,H、 ガ ス雰囲 気 中で活 性 化反応蒸着を行 うことに よ り,Ni中 にTiC粒 子 が微 細 に分散 したNi-18wt%Tic皮 膜 を得 てい る。 また,こ れ に続 いてSarinとBunshahら4)・5)はTi-10wt%Ni合 金 を 蒸発源 に用 いて同様 な イ オ ンプ レーテ ィン グを行 い, TEM観 察 によってTiC結 晶粒 の なか にNiとTi2Niの 粒 子が分散 した皮膜 が形成 された ことを確認 して いる。 し か し,そ の後,イ オ ンプ レーテ ィング法 による複合皮膜 の形成 に関す る報告 は ほとん どみ られな い。一方,筆 者 らは,最 近,い ろいろな組 成のNi-Ti原 料 を用 いて,反 応性 イオ ンプ レーテ ィングを行 うこ とによ り,Niか ら TiCま での広 い組成範 囲 に わた って,微 細 なNi結 晶粒 とTiC結 晶粒 が混合 したNi-TiC複 合皮 膜 を作 製 で き る ことを示 し,得 られた皮 膜 は優れ た硬 さと密着性 を有 す る ことを報告 した6)。 このよ うなイオ ンプレーティ ング法 による複合皮膜 の 作製 では,炭 素 の供 給が十分 にある場合,金 属 間化合物 の形成 の可能 性を無視すれば,原 理 的に,炭 化物 の生成 自由エネルギーが負の金属 と正 の金属 を組 み合 わせ るこ とによ ってで きるもの と思われ る。 そ こで筆者 らは,周 期律表 の うち本研究の コーテ ィング温度673Kに お いて 炭化物 の生成 自由 エネルギーが正 にな るもの は第 皿族, Ib族,Hb族,皿b族 に集 中 してお り,こ れ らのなか には基材(あ るいは構造材料)と して用い られ る構成元 素 のほとん どが含 まれる ことに注 目した。 本報で は本手 法 の応用範囲 を広 げるために,こ れ らの うち,Fe,A1, Cu,Niを 選 んで反応性 イオ ンプ レーテ ィ ング法 によ る 複合皮膜 の作製 を試 みた。 なお,炭 化物 と して は第IVa 族,Va族,Vla族 の炭化物 が考え られ るが,本 報 で は, 反応性 イオ ンプ レーテ ィング法で実用的 に作製 され,硬 度 も高 いTiCを 選 んだ。

Formation of Ni-TiC, Al-TiC, Cu-TiC and Fe-carbide composite films by reactive ion plating.