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稀ではあるが,腹腔内異物が原因となって肉芽腫を 形成することがある.以前の手術時の遺残ガーゼや腹 壁,虫垂断端などの縫合糸が原因となる報告が多いが, 肝生検時の縫合糸による報告はない.肝生検後14年の 経過で20cm以上となった巨大異物性肉芽腫の切除症 例を経験したので報告する. 症 例 症例:60歳,男性. 主訴:上腹部痛,発熱. 生活歴:40年のアルコール多飲歴(ビール大瓶10本 以上/日). 既往歴:14年前に早期胃癌に対して幽門側胃切除 術. 現病歴:平成15年1月,上腹部痛を主訴として当院 救急外来を受診し,急性胆囊炎と肝腫瘍の診断で緊急 入院となる.1カ月前より経口摂取不十分となり,5 kgの体重減少があった. 入院時現症:左上腹部に小児頭大の腫瘤を触れ,腹 部全体に圧痛を認めた. 血液生化学検査所見:AST(アスパラギン酸トラン スフェラーゼ),ALT(アラニンアミノトランスフェラ ーゼ)は正常であったが,ALP(アルカリフォスファ ターゼ)1,381IU/L,γ-GTP(ガンマーグアノシン3 リン酸)914IU/Lと高値であった.CEA,CA19-9,AFP はいずれも正常値であった(Table 1). 肝ダイナミック CT所見:肝外側区域に接して20 cm径の造影効果の弱い内部不均一な腫瘤を認めた (Fig.1).肝S6には3cm径の造影早期に濃染する腫 瘍を認めた(Fig.1).胆囊は結石をともなって腫大し, 総胆管内に1cm大の総胆管結石をみた. 血管造影所見:肝外側区域の腫瘍は乏血管性であ り,肝S6の腫瘍は濃染像がみられた(Fig.2).CT-AP (門脈CT)では,他に肝内占拠病変を認めなかった. MRCP所見:左右肝内胆管と総胆管の軽度拡張が あり,下部総胆管内には長軸2cm大の陰影欠損像を 認めた. 入院後経過:入院後絶食補液治療により,腹痛は改 善した.種々の検査より,肝外側区域の巨大腫瘤は, Gastrointestinal stromal tumor(GIST),肝細胞癌の 肝内転移,胃癌再発,また肝過誤腫などが鑑別診断と して考えられた.S6の腫瘍は肝細胞癌を疑い,総胆管 結石症と胆のう結石症を合併していると判断した. ICG15分値8%と肝機能は良好で外科切除可能と考

A CASE OF GIANT FOREIGN-BODY GRANULOMA CONCOMITANTLY OCCURRING WITH HEPATOCELLULAR CARCINOMA 14 YEARS AFTER A LIVER BIOPSY