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This study aims to evaluate evacuation safety by using several crowd dynamics models based on self-driven particles. In this paper, we implemented two models, namely, the social force model and the RVO model. The social force model is a dynamics model that solves a motion equation. The RVO model is an expanded model of velocity obstacles for collision avoidance among moving objects. When we try to understand the characteristics of those models, the results are as follows. If the desired speed of particles is over 3.5 m/s, the flow coefficient of the social force model declines because of increasing the frequency of clogging. On the other hand, the flow coefficient of the RVO model does not decline. As regards an application to evacuation from a building, the flow of a room declines because of the crowded corridor. Keywords: Self-driven particles, Crowd dynamics, Social force model, Evacuation simulation 1. 緒 言 不特定多数の人間が集まる大規模空間の防災 計画、特に避難安全性や群集安全性を評価するた め、人間の群集流動に関する研究が古くから行わ れている。しかしながら、事故調査には数に限り があること、実験には安全性やコストに課題があ るため、コンピュータシミュレーションによって 群集流動を再現する方法が有効な代替手段の一 つとなっている。シミュレーション手法は、群集 の再現方法に着目すると二つに大別できる。一つ は、ある空間範囲の人間の流入出量から群集流動 を再現したものであり、連続体をオイラー記述す る手法に近い。これは初期のシミュレーションに 多くみられ、個々の人間の動きは表現されないモ デルである[1][2]。もう一つは、個々の人間の動 きをモデル化し、局所的な人間同士の相互作用に よって巨視的な群集流動を再現しようとするも のであり、連続体をラグランジュ記述する手法に 近い。近年、計算機の性能向上によって、個々の 人間の動きを扱う実用的なモデルが提案されて きている。その代表的なモデルの一つとして、人 間を粒子によって近似した自己駆動粒子がある。 自己駆動粒子は、外力だけではなく、自らのエネ ルギーを使って動きを制御する自己駆動力を持 ち、作用反作用の法則が成り立たないという特徴 がある。自己駆動粒子を用いた群集流動モデルに より、災害時に避難者の性急な行動がもたらす出 入口部分での閉塞や対向流の振動的流動、層化現 象の再現が行われている[3]。一方で、これらのモ デルの妥当性については、観測や実験の結果と比 較することで検証されるが、その方法や根拠とな るデータは十分に整理がなされていないという 意見もあり[4]、信頼性のある評価方法の確立が求 められている。 本稿では、複数の自己駆動粒子による群集流動 モデルを同一システムで扱い、観測結果との比較 abcdeff a !"#$a %&!'() b #*+ , ab cd -. / 012345 6a 78 9: ;< = > 34?" @A,B CDE FG !'()HI BC,Ja KL 4M NOP 34?" ?& Q !'( )HI R&SbTU,Na VWX b ,OY!'()HI Z[D\b ]" ,Ja ^_Xb `ghijklmno Q pqrs tCuvwxyz{|}~ z~ 6a =9:z e  " f =  !" ¡ ¢ > r£ VW FG, ¤¥ O¦, !'() HI, a§ ̈ ©abr£>, «¬­ ab ® ̄æ/°± 2b 3 ́!"zμ¶ ̄æ !" · ̧ Raμ¶ r£/1o»1⁄41⁄2 6a 3⁄4 ¿ $aμ¶ r£/ÀÁÂ,OY Ã ¿ ÄgÅÆÇÈÉÊËÌÍÎÅÆÏÐhiÑhiÒÓ ÄgÔ hiÕo Ö× ØDÙ $D ÚÛw 05,ØD ÚÛwÜÝ ÞYß« 01àáâ 345 r£ ã¡z$ Dãä\ 345 å çè éfêë¢ ì3íÖ îï ð + ñ34DE òó +ôæõö÷,345 ì3í +ÞY r£ ø34ù( 34ù( ,() \ú\ û !" ̄æ SN 34üý /þ¢ = ÿ üý,ßff abø3 4r£ a Äg` hiÆ 34r£ ø34r£ û !" õBC abcdef, X !"/ !" , Xb z!"   ab 34 û/r£,O+ õö #, æ G fëõö r£ 34 .cf @, 34r£ ì3õö!"÷ ,#$ 01% &',( () abcdef * +b,+ S-. / -.å 0 fõö÷,1ñÞY &' û NOP!" 2 Xb &' 3× ð ØD 4 345 3× ð &' 563 4?" (789:  ac;,&' 5634?" <20 345 3×, X 34 =>õz345 ?@ ßA BCD+Ja /ab a \ r£# 345îï +?@,Aß&,J\ 34?" ab \/ E,.F O¦,cf G,Na /345H o î èIJ K7L 2b acd D \bO¦,MNõö,34Xbr£® æ S b ,Ob acdOPQ|RO|SOTUTVVRTWPU|UXUVRTWPU Y|Z~PQT~Pz[RTWPUVRT VRPPWOU T~UYOXP\|~]̂ ZPROPUS_̀ acfOPQ|RO|SOTUTVVRTWPU|UXUVRTWPU Y|Z~P TUPUSR|SOTUz[RTWPU VRT VRPPWOU T~UYOXP\|~]̂ ZPROPUS_̀ g|Z|UPYPg̀~SOZ"|YP[~T\ hT~̀d {T̀fzf 28 を行うことで、モデルによる特性の違いを明らか にするとともに、建物の避難安全性の検証に適用 することでその有用性を評価する。 2. 自己駆動粒子を用いた群集流動モデル 自己駆動粒子は、内部エネルギーによる駆動力 を持った粒子であり、その駆動力と粒子同士の相 互作用を定式化することで、群集流動を再現する。 これまで提案されてきた自己駆動粒子を用いた 群集流動モデルとしては、動力学モデル、セルオ ートマトンモデル、ルールベースモデル等に分類 できる。動力学モデルはある物理法則を想定して 粒子の運動を計算するもので、Social Force モデ ル[3]をはじめ、磁気モデル[5]や個別要素法[6]な どが挙げられる。セルオートマトンモデルは、格 子状のメッシュデータをセルと呼ぶ離散的計算 モデルである。セルの大きさを人間一人の大きさ 程度とし、セル間を一定の遷移確率で移動させる ことで自己駆動粒子として表現される[7]。ルール ベースモデルは、実際の群集流動に近づけるため、 粒子間の相互作用や障害物に対する衝突回避行 動に一定のルールを設けたものもある[8]。特にロ ボッティクス分野で開発された移動物同士の衝 突回避を行うアルゴリズムの一つ Velocity Obstacles を群集流動に応用した RVO(Reciprocal Velocity Obstacles)と呼ばれるモデルがよく知ら れている[9]。 これらの群集流動モデルの妥当性を検証する ため、その多くは観測結果から得られた群集流動 特性[10-12]と比較を行う。また、建物の避難に適 用して建築基準法で定められた避難時間[13]と比 較を行うケースもある。ただし、ここで想定され る群集は、個人の意思で自由に動けない高密な状 態である。そのため、状況が変化し群集密度が一 様ではない場合、一つのモデルで群集流動が十分 に再現されるかを検証するのは困難である。そこ で本研究は、複数の群集流動モデルを同一のシス テム上で扱い、その特性を詳細に比較分析するも のである。本節では、Social Force モデル[3]およ び RVO モデル[9]を取り上げる。Social Force モデ ルは、社会心理学的な要素と物理的な力を結びつ けた動力学モデルであり、RVO モデルは、移動 物同士の衝突回避を行うルールベースモデルで ある。 2.1 Social Force モデル Social Force モデルは、ある時間における自己 駆動粒子の速度を算出するために、自己駆動力と 周囲の環境から受ける外力の相互作用を運動方 程式として解くものである。自己駆動粒子に作用 する力は、(A) 移動目標に近づく駆動力、(B) 他 の自己駆動粒子から受ける外力、(C) 壁等の障害 物から受ける外力の 3 種類があり(Fig. 1 参照)、 式(1)のように表される。(A) 移動目標に近づく駆 動力とは、粒子 i が、ある時間の歩行速度 か ら移動目標のある方向 に目標速度 で移動 しようとする駆動力である。このときの駆動力の パラメータが で表されている。(B) 他の粒子か ら受ける力 は、粒子 iが粒子 j のある方向とは 逆方向に距離を指数とした大きさの外力を受け、 接触時には摩擦力が付加される(式(2)参照)。ま た、(C) 壁等の障害物から受ける力 について も、粒子 iが壁 Wのある方向とは逆方向に距離を 指数とした大きさの力を受け、接触時には摩擦力 が付加される(式(3)参照)。 Fig. 1 Social force model.

Characteristics of Crowd Dynamics Model Based on Self-driven Particles and Evaluation of Evacuation Safety in a Building