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Watermelon grafted to bottle gourd stock showed sudden wilt symptom by the artificial inoculation of Fusarium oxysporum f. sp. lagenariae at the extremely low level of inoculum density, at which not only the bottle gourd seedlings but also the stems or roots of rootstock exhibited no marked symptom. The sudden wilt of the grafted watermelon was also brought about by the artificial inoculation of only a narrow part of root system of the grafted plants. ユウガオつる割病菌(Fusarium oxysporum f. sp. lagenariae)に よるユ ウガオ台 ス イカの急性萎 ち ょう 症では,穂 木ス イカが萎 ち ょうを呈 す るほか台 木ユ ウ ガオの茎部維管 束や根 に顕 著な褐 変が認め られ る。 こ れに対 し 「原 因不明 の急性萎 ち ょう症」では穂 木 スイ カの急激な萎 ち ょうが唯一 の症状 であ り,台 木茎 部維 管束や根には特 徴的な病 変が認め られない点が前 者 と の相異で ある とされて きた1)。 しか し 筆者 らの接種 試 験では台木部分 にこ病変 が認 め られず に穂木 スイ カが顕 著な萎ち ょう症 を示す結果 が得 られ た。そ こで筆 者 ら はユ ウガナつ る割病菌 の接 種菌量 お よび接種位置 が病 状に及ぼす影響 を知 るため に実験を 行い,経 時的 に萎 ち ょうを観察 し,症 状 の再 検討を行 った。 本稿を草す るにあた り,御 校閲 をは じめ種 々御指 導 を頂いた 農林水 産省野菜試験 場盛 岡支場病害研究室 佐 々木次雄室長に 感謝の意を表 す る。 実験 に用いた植 物は ユウガオ台接木 ス イカ苗(ユ ウ ガオ品種 相生FMT,ス イ カ品種縞王,さ し接 ぎ法) で,一 部に接木 しないユ ウガオ実生 苗も用いた。育 苗 等 に用いた土は青森 県農業試験 場ほ場 内の黒 ボク土壌 を高圧 蒸気殺菌(120C, 60分)し て供試 した。 供試菌 は次 の方法で分離 した 。 1978年5月18日 に青 森 県西 津軽郡木造町 の農家 ほ場 よ り萎ち ょう株 を採集 した。 この株 は穂 木 スイカ部 分がほぼ完全 にこ萎 ち ょう し,穂 木茎部維管束 にこは 黄化 が 認 め られ たが,台 木 茎部や 根にはほ とん ど異常が観 察 されず,症 状 として は初期 ~中期 のもの と思われた 。 この萎ち ょう株 の根 を蒸留 水中で軽 く磨砕 して懸濁液 とし,こ れ に接木苗 の根を 水洗後浸漬 したのち殺菌土 にこ移植 し萎 ち ょ う株 を得た 。 この苗 の根 と土を混合 して調 製 した病 土に新 たに接 木苗を移植 し,発 生 した萎 ち ょう株の台 木茎 部 よ り病原菌 を分離 し,実 験 にこ用い た。本菌は形態 ・寄 主範囲 にこ関す る実験 の結果 ユウガオつ る割病菌 と同定 された もので,単 胞子 分離 ののち にこ供試 した 。供試 菌 は駒 田氏 液体培地 にこ よ り実 験室 内散 光下に静 置培 養 し, 1日1~2回 程度 手で振 と うした。培 養後 ガー ゼ で ろ過 して胞 子懸濁液 を得た。以下 の各実験は2回 あ るいは3回 繰 返 し,い ずれ も同 じ傾 向を示 した結果 が * 昭 和56年 度 日本 植 物 病 理学 会 大 会 に お い て概 要 を 発 表 した 。 ** 青 森 県 農 業 試 験 場Aomori Agricultural Experiment Station , Kuroishi, Aomori 036-03, Japan *** 青 森 県庁(前 青 森 県 農 業 試 験 場) Aomori Prefectural Gpvernment Office , Agmpri 036, Japan 1) 西 泰道(1977).農 園52: 1153-1156. 576 日本植物病理学会報 第47巻 第4号 昭和56年9月 第1図  ユ ウ ガオ 台 ス イ カに 対 す るF. oxysporum f. sp. lagexariaeの 接 種 胞 子 濃 度 と萎 ち ょ う との 関 係 。 得 られた ので,代 表的 な結果 のみ を示 した。 初 めに病原菌 胞子濃 度 と接木 苗の萎 ち ょう症 発生 と の関係につい て検討 した。 15×60×15cmプ ランター に接 木苗10株 ずつを1980年6月19日 に移植 し,接 種は 7月4日 にこ行 った。胞 子濃度は1.7×106/mlの ものを 原 液 とし,こ れを水 道水を用い て10倍 段階 に希釈 し, そ れぞれ プラ ンター当 り1,000mlず つ灌 注 した。 ユ ウ ガオ実生 苗に対す る接 種試験 では12株 移植 し原液接種 区 のみを設 けた。接種 後接木苗 では萎 ち ょう苗数を, ユ ウガオ実 生苗では主 として葉脈黄 化の病 徴に基づ く 発 病苗数 をそれぞれ毎 日調査 した。その結果 を第1図 に示 した 。 接木 苗の場 合,接 種菌 量 の多い区ほ ど短期 間に しか も一様に萎 ち ょう症 が発生す る傾 向 が 明瞭 に認 め ら れ,原 液 の1,000倍 希釈 液接種 区 で も 接種後27日 に全 株 が萎 ち ょうした 。 これに対 してユ ウガオ実 生苗に対 して原液 を接種 した場 合,接 種 後17日 か らよ うや く発 病 が認め られ始め たが, 34日 後 で も12株 中7株 に発病 が み られ た程 度 の発 生状態であ った。 各接種 区におけ る接 木苗の症状 は,萎 ち ょう初期 で は穂木が萎 ち ょうを 呈す るのみ で台木茎部維管 束や根 に は褐変等 の症状は認 め られなか つたが,後 期には台 木茎 部維管束 や根に褐 変が認め られた。 また 発病 した ユ ウガナ実生 苗では茎 維管 束の褐 変が顕著 であ った。 次に接木苗 の根系 の一部 に対 す る 接種試験 を行 っ た 。 15×60×15cmブ ラ ンターの一 端に接木 苗を2株 ずつ並 べて移植 し,根 の先端部が プラ ンターの他端 ま で伸 長 した時点(1980年7月12日)で,株 元,株 元 よ 第1表  ユ ウガナ台 スイカの株元 か らの接種 位置 と萎 ち ょう症 の発生

nippon shokubutsu byori gakkaiho/nihon shokubutsu byouri gakkaihou

Effects of inoculum density and position in inoculation with Fusarium oxysporum f. sp. lagenariae on the sudden wilt of watermelon grafted to bottle gourd