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医療分野では CT や MRI 等の普及により,人体内部 の3次元データを容易に取得できるようになり,複雑な 人体内部構造の可視化の要求が高まっている.一般に, 3次元ボリュームデータを可視化する手法としては,物 体表面や等値面を可視化するサーフェスレンダリングと 物体内部を直接可視化するボリュームレンダリングがあ る.物体内部を表現するためには,両可視化手法ともに 半透明な可視化が必要となる.可視化手法としては,ボ リュームレンダリングではレイキャスティング法が一般 的に用いられ,サーフェスレンダリングでは,高速なレ ンダリング手法の開発が進められており,デプスピーリ ング法1,2)は代表的な手法の1つである.一般的に半透 明可視化を実現するためには,視線に沿って大量のポリ ゴンやサンプル点群をソートする必要があり,このソー トが正しく実現できなければ正しい半透明効果を得るこ とができない.さらに,この並べ替えの計算量は n を サンプル点数とすれば O(n log(n))であるため,高精 細な可視化であるほど急激に高くなる傾向にある. 並べ替えをせずにボリュームレンダリングが可能な手 法として粒子ベースボリュームレンダリング3)がある. 同手法では,物体内部の半透明な可視化は,不透明な発 光粒子群の画像平面への投影と投影画像のアンサンブル 平均で実現される.そのためソート処理が不要でありな がら,従来の標準的なボリュームグラフィックス法であ るレイキャスティング法と同等な半透明画像を生成でき る.本研究では同手法をボリュームレンダリングだけで なくサーフェスレンダリングにも適用した,確率的ポイ ントレンダリング4)を開発し,本研究では粒子ベースボ リュームレンダリングも含めて確率的ポイントレンダリ ングと呼ぶ. 本研究では,確率的ポイントレンダリングを用いてボ リュームデータの3次元的な融合画像の生成を目的とす る.融合画像としては,2つの異なるボリュームデータ からボリューム,サーフェス,断面,等高線を融合可視 化し,さらに,異なる可視化対象についても融合可視化 を行う.

Generation of 3D Fusion Image Based on Stochastic Point-based Rendering