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技 術 協会 か らの依 頼 で は 先輩 の立 場 と して 後輩 に 望 む とい った様 な 事 を肩 の こ らな い ス タイ ル で書 い て ほ しい との 事 であ る。47年 間 紙 パ の飯 を食 っ て い れ ば 私 も"先 輩"の 部類 に 入れ られ て も文 句 の ない 所 だ が, 先輩 か ら後輩 に と言 った堅 苦 しい立 場 で な く.平 素私 が 考えて い る事 な どを思 いつ くま まに 書 い て 見た い。 先ず 第一 に 申 し上 げた い事は,紙 パ ル プは 鉄鋼,石 油化 学,繊 維,セ メン ト等 い わゆ る基 礎素 材 産業 と共 に量 的 に も技 術的 に も既 に"成 熟 産 業"の 域 に達 して お り,エ レク トロニ クス,バ イ オテ クノ ロジー,新 素 材等 のHi-Tech産 業 に 比 べ てい か に も時 代 お くれ の 印 象を 与え て い る向 きもあ る様 だ が,こ れ が とん で も ない 間違 い だ とい う事で あ る。 現 在.世 界 の紙 ・板 紙 の生 産量 は2億t弱,日 本 は その10%で2,000万tで あ り,人 口1人 当 た りの 消費 箪:を見 る とア メ リカが 第 1位 で270kg,日 本 は 第9位 で155kgで 世 界 の 先 進 国 とい わ れ る国 々は 大体 こ の前 後 に 入 って い る。 世 界の 人 口は46億 で 人1]1人 当 た りの消 費量 は40kg 弱 とい う数字 を頭 に おい て,さ て隣 国の 中 国 を見 る と 人 口10億 を超 え,1人 当 た りの紙 の 消 費 が僅 か7kg, イ ン ドは7億 の 人 口を 抱 えて1人 当 た り2.2kgし か 紙 を使 って いな い。 更に ア フ リカ,東 南 ア ジ ア,中 南 米等 には1kgに も充 た ない 国 が沢 山 あ って,文 化 の 尺度 といわ れ る紙 の 消 費 がいつ まで もこ の様 に片 寄 っ た状 態 では世 界人 類 の真 に パ ラ ンスの とれ た 平和 と共 存 繁栄 は望 む べ くもな い。 今仮 に 中 国 とイ ン ドが現 在 の 世界 平均 並 に紙 を 消費 す る と す れ ば そ れ だ け で 6,000万tの 新 規 需 要 がた ち ま ち発 生す る計算 に な る。 この 様 に考 え る と紙 の需 要 は も う飽和 状 態 に な った な どとい う事 は絶 対 に考 え られ ない。 しか も紙 は植 物 繊 維 の 水素 結 合 に よ って シ ー ト状 に 作 られ数 々 のす ぐれ た長所を もっていて他 の材料では代替 し得ないユニー クな素材である事 もあって,最 近急速に身辺 をにぎわ しているニューメデ ィアの滲透 など もマ クロ的に見れ ば紙の需要 の伸びにはほ とん ど影響を 与えない もの と 思 う。す なわち,紙 ・板紙の生産は量 的には まだまだ "成熟"の 状態にはない とい うことである 。 しか らば技術的には どうか。果た して"成 熟"の 域 に達 していて,も う本質的にや る事がそれ程ないのか。 とんてもない認識不足だ。 なるほ ど見掛けはそ うかも 知れない。大型の連釜,連 続晒,高 速大型のマシンと コンピューターに よる自動制御を取 り入れた近代工場 を見る限 り,大 した ものだとい う事にな るか も知れな いが,プ ロセスの中味を見 ると大 した進歩 もしていな い し判 らない事が余 りに も多す ぎる。化学 パル プの大 宗をなす クラフ ト法は100年 前 に発明され て以来本質 的に変っていない し,SPは120年 前に発明されてか らbaseの 使い方 に種 々の工夫はあったが今一つ もや

Prospects of the Pulp and Paper Industry and what Engineer should be