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機械的な長さを提供する基準器としてブロックゲージ (GB)がある.あらかじめ両測定面間の寸法が正確に仕上 げられ,工業界においてノギスやマイクロメータ,測定機 の校正,などに広く用いられている.ISO,JIS 規格に よると GB の寸法は,「測定面上の点から他の測定面に密 着させた同一材料,同一表面状態の基準平面までの距離」 (図 1(a))と定義されている.このとき GB の寸法には, 両測定面間の幾何的な寸法と,密着によってできる密着層 の厚さが含まれる.すなわち,使用時に密着されることを 前提としている.また,密着させる行為には,測定面に反 りのある短い GBなどが基準平面に倣って矯正されるとい う効果もある. 密着層の厚みは,作業者の熟練度や GBおよび基準平面 の表面性状に左右され,ばらつく.そのため,測定シス テムを構成する機器の高精度化が進んだ現在においても, 偶然誤差の低減は難しい.また,密着を伴わない GB単独 での使い方もあり,密着の前提が必ずしも合理的でないと いう側面もある.これに対応するため,密着せずに幾何的 寸法のみを測定する図 1(b)の方法が過去より研究され ているが,実用に至っていない.そこで筆者らは,密着 を必要としない独自の両端面光波干渉測定システムを開発 し,人的な不確かさ要因の排除を図った.その上で,密 着しない利点を生かした GB の種々の測定項目にも適 用し,本システムの実用化を行った.

Development and Industrial Application of New Measurement System for Gauge Blocks with Double-Ended Laser Interferometer