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高炉内におけるコークスの粉化は,炉 内の通気 ・通液性 に大きな影響を与 えるため高炉操業上重要 な問題であり, これまで多くの研究者 らによって様々な観点から研究 され てきた1-10)。高炉の操業自身 も各時代の社会的 ・経済的状 況に対応 して多様に変化 してきている。近年においては, 微粉炭多量吹込操業に伴い,高 炉炉芯およびレースウェー 周辺におけるコークス粉の蓄積が問題となっている。炉下 部における粉の蓄積は,液 流れやガス流れに大きな影響を 与え,従 来の知見からは予測 しがたい現象 をもたらしてい る11-14)。これらは,装 入物の降下速度の減少による,滞 留 時間の増加からくるコークスの反応量の増加が主因である が,そ れに加えて,温 度条件 ・ガス組成条件か らもたらさ れる反応様式の変化 も大 きく関わ ってい るもの と思われ る。つまり,そ のときの温度履歴 に加えて,コ ークスの燃 焼反応(02)お よびガス化反応(CO2,H2O)に よる反応様式 の違いから生 じているもの と予想 され る。さらには,コ ー クスの物理的性質(気 孔率,黒 鉛化度)・ 化学的性質(反 応性),が 複雑にか らみ合 って,見 かけ上の反応様式 を多 様に変化 させているため,発 生粉量の定量的な評価には 至っていない。 柏谷らは,1mm~2mmφ の小粒 コークスか らなる固定層 に強制的に反応 ガスを流通 させ,化 学反応律速の条件で コークスのガス化反応の機構 と速度 を研究 した15-17)。その 結果,コ ークスの速度は,従 来のLangmuir-Hinshelwood型 の速度式に,吸 着 サイ トの割合STを かけた形で表現で き ることを示 した(Fig.1(a))。また,STは,炭 素網み目平面の 周辺に存在する不対結合を持った炭素の割合に対応するた め,コ ークスの結晶化度の上昇に伴 って,STは 減少す る。 つ まり,温 度の上昇に伴って結晶化が進みやすい炭素の場 合には,そ の反応性の上昇割合 は,減 少することが明 らか にされ,物 理的な変化は,同 時に化学的性質に影響する重 要な因子であることを示 した。 しか しながら,実 際の高炉に使用 されているコークスは, 50mm前 後の比較的大きな塊状である。 この場合,コ ーク

Change of Coke Structure and Behavior of Fine Generation during Gasification of Coke Sphere in High Temperature Region