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CO2排出量削減や資源問題などを背景に,高炉操業にお いては低還元材比での安定した操業が求められている。し かし,これらの操業では炉内の原料鉱石とコークスとの装 入比率(O/C)が大きくなり,還元停滞や融着帯肥大化によ る通気性悪化等の問題が生じる 。これらの解決手段とし て鉱石層へ小塊コークスを混合装入する方法が挙げられ る。この方法により鉱石の還元反応の促進,融着帯での通 気抵抗の低減などが得られることが知られている 。また 近年,高反応性コークス使用や鉱石と炭材の近接配置によ るガス化反応開始温度や熱保存帯温度の低温化などの取り 組みが行われており ,鉱石層への小塊コークス混合は, ガス化反応促進,還元ガス再生,間接還元促進,通気性改 善などの観点から有効な技術と考えられている 。しかし, 小塊コークス混合での鉱石層中反応挙動の詳細は不明な点 が多い。 また,最近のCOURSE50においては2030年頃までにCO2 排出量約30%削減の技術を確立し2050年までの実用化と 普及を目指して,高炉への多量水素利用による還元促進な どの研究が進行中である 。 そこで,本研究では高炉操業において用いられる焼結鉱 の代替として鉄鉱石ミニペレットを使用し,鉄鉱石ペレッ トとコークス混合充填層の高炉模擬荷重下高温反応試験 (室温~1400°Cまで)を行い,基本流通ガス(50%N2-50% (CO-CO2)混合ガス)中に水素系ガスを半分量置換した条 件下での反応実験 を遂行した。 更に,高炉への高硫黄含有補助燃料の利用を想定し(硫 黄は高炉内循環元素の一つでもある),基本流通ガス中に 水素系ガスを半分量置換した条件下において微量の硫化水 素添加の影響に関しても反応実験を遂行した 。 これらの高炉模擬荷重下高温反応実験の結果を総括し, 充填層へのコークス混合の有無,流通ガス中に水素系ガス を半分量置換,および微量の硫化水素添加の影響を比較検 討した。 高炉模擬コークス混合充填層反応挙動に及ぼす 多量水素と微量硫黄の影響

Influence of a Large Amount of Hydrogen and Traces of Sulfur on Reaction Behavior of a Coke Mixed Bed Under Blast Furnace Simulated Condition