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Jeffreys ら1) に よって開発 され たDNA フ ィンガープ リソ ト法 は,魚 類 の クローン解 析や遺 伝的均一 性の検討 に有効 であ るこ とが報告 され てい る。*5, *6こ れ らの報告 では,特 定 のDNA配 列を検 出す る とき放射性 同位元素 sspで ラベル した標 識 プ ローブを用 い るた め ,特 別 の施 設や管理 が必要 であ り,汎 用 性に欠 け るとい う難点 があ った。そ こで,最 近開発 され た放射性 物質を使用 しない cold法 のDNAフ ィンガープ リン ト法2)を用 いて ヒラメ で作 出された クローンにつ いて遺伝的 均一性 の検 討 を行 った。 分析 に用い た ヒラ メは, 1個 体 の通 常雌 に由来 し,第 1卵 割阻 止に よ り雌性発 生 した2倍 体 雌か ら得 られ た雌 と雄 の交 配に よって作 出 した ヒラメ(ク ロー ンヒラ メ)4 個体 であ る。 また,対 照 と して通常雌 雄を親 魚 とす る通 常発生2倍 体 の人工種 苗 ヒラメ5個 体を用 いた。 クロー ンヒラ メの作 出の詳細 に つ い て は 別途報告 の予定 であ る。既報 の方法*7に 従 い,ヒ ラメの血液か らゲノムDNA を抽 出 し,制 限酵 素HaeIIIでDNAを 切 断 した 。DNA 断片 を1.3%ア ガロー スゲ ル電 気泳動 に よ り分離 し,メ ンブラ ンフ ィル ターに プ ロッ トした 。Myoプ ローブを ペルオ キ シターゼ で標 識 した後,標 識 プロー ブを メンブ ランフ ィル ター上 のDNAに ハ イブ リダイズ させ た。標 識 プ ロー ブのル ミノール反応 に よ り高感 度 フ ィル ムに感 光 させ,DNAフ ィンガ ープ リン トを得た。 Fig.1 に クロー ンヒラ メと人工種 苗 ヒラメのDNAフ ィンガー プ リン トを示 した 。 クロー ンヒラメでは分析 し た4個 体すべ てで2.3Kbよ り長いDNAバ ン ドが20 本認 め られた 。人工種 苗 ヒラ メ5個 体 では25本 か ら28 本 と個体 によってバ ン ド数 が異な っていた 。 さらに,人 工種苗 ヒラメの個体 間では どの個体 にお いて も同一 の電 気泳動 パ ターンを示 さなか った。 しか し,ク ローン ヒラ メ4個 体 では20本 全 ての パ ン ドの電 気泳動 の位置 が同 一であ 。この こ とは,ク ローン ヒラメではDNAの 塩基配 列が非常 に高 い確率 で同 じで あ ることを示 してい る。韓 ら*5が 報告 してい るDNAフ ィンガープ リン トの 遺伝的類 似度指 数を求 めた結 果,人 工種 苗 ヒラメが0.11 か ら0.30,平 均で0.24で あ った のに対 して クロー ン ヒ ラメが1.0で あ った 。す なわ ち,人工 種苗 ヒラメは ク ロ ーンヒラメ よ り明 らか に遺 伝的類似度 が低 くか った。 以上 のこ とか ら,DNAフ ィンガープ リン ト法 は個体 間の遺伝的識 別や ク ロー ン解析 に有効 であ るこ とが示 さ れた 。さ らに,今 回 のDNAフ ィソガープ リン ト法 は標 識 として放射 性同位元素 を使 用 しな いこ とか ら,汎 用 性 の高い方法 であ り,ヒ ラメに限 らず いろいろ の魚類 への 応 用 が極 めて高い と考 え られ る。 Fig. 1. DNA fingerprints of clonal and artificial seeds of flounders Paralichthys olivaceus. Genomic DNA was digested by Hea III and was hybridized with non-radioactive myoprobe labelled peroxitase complex.

DNA-Fingerprinting with non-Radioactive Probe in Clonal Flounder <i>Paralichthys olivaceus</i>