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酸化物超伝導体 の熱物性値 である熱拡散率 α, 熱伝 導率 κ, 比熱Cは, 超 伝導転移温度 (Tc) 以下 の温度 において も測定で きる物理量で あ り, 超伝導現象の メ カニ ズム を解 明す る上で重要な物性値で ある。 同時 に 応用面 において, 超伝 導体 の熱的安定性 を議論す る際 に重 要なパ ラメータである。 これ らの物性値 の間には, κ=ρ・C・α (ρは密度) とい う関係 があ り, また αは熱 キャ リアがフォ ノンのみである 場合, α=v・l/3と い う関係 でフォノンの速度 (音速) vと フォ ノンの平均 自由行程lと 関係 している。 したがって, 音速vが 温 度 によ らず一定 である場合 には, αを測定す るこ とに よってlを 求 めることがで きる。 しか し, 酸化物超伝 導体の熱拡散率, 熱伝導率 には, フオノンのほかに無 視 できない量 の電子 の寄与 も存在 してお り, 各熱 キャ リアか らの寄与 を分離 して議論 しなけれ ばな らない。 酸化物超伝導体の熱伝導率 κは現在 まで多 くの研究 が行われ, Tc以 下 にお ける 熱伝導率 の増大 と散乱機 構 との関係や, 単結晶にお ける異方的熱伝導性 につい て議 論 されて きた1,2)。 これ らの研 究か ら酸化 物 超 伝 導体 の電子熱伝 導成分 の割合は, 通常20~30%以 下 であ り, 材料 や試料 の作成 条件の違いに よって大 きく 変化 する と考 え られている。 また, 酸化物超伝導体 の 低温 における比熱 も多 くの研究 が行われ, Tc近 傍 で の電子比熱 の不連続 の大 き さは通常2~3%程 度以下 である と報告 され ている3,4)。 一方, 酸化物超伝導体 の熱拡散率 αは, 熱伝導率や 比熱 に比べ ると報告例 は少 ない。 Onukiら は赤外線 に よるステ ップ加熱法 を用いてY系, Bi系 焼結体 の熱拡

Thermal Diffusivity and Conductivity Measurements of Bi-2223 Oxide Superconductor under an Identical Experimental Setup.