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1.は じめに 近年、海岸保全対策工法の一つ として用いられてきている幅広潜堤は、通常比較的重量の小 さい捨石などを中 詰めとし、その表面を重量の重い被覆工ブロックで被覆する構造で建設される。従って、来襲波による被災を防 ぐためには、 まず被覆工ブロックの安定性について検討する必要がある。また、波浪制御効果についても幅広潜 堤が、透水性の異なる潜堤構成材料 と被覆工ブロックで構成されていることから、従来研究されているような一 様な透水層で構成 された潜堤による波浪制御効果だけではな く、その表面の被覆工ブロックによる波浪制御効果 について も考慮す る必要がある。そのためには、被覆工下側の流体に、どの程度波動運動が伝播 されているのか を明らかに しておく必要がある。 本研究で は、 このような被覆工を、空隙を有する水平板に置 き換えることにより、その透水性による波高減衰 効果、被覆工ブロック周辺の流速分布、及びブロックに作用する波力について実験的に明 らかにすると共に、大 型構造物に対 して適用性が確認されているポテンシャル理論に基づ くGreen関 数法を用いて数値計算を行い、 各特性量に対す る非ポテンシャル的な流体運動による影響を明確に示 した。

Effect of Wave Attenuation of Modeled Armor Blocks and Wave Force on Them