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吊橋 の補剛桁架設途 中における主 ケーブルの2次 応力 は, ケーブルのよ り妥 当な安全率 を決定 する場合 におい て, 重要 な問題 点の一 つである と考 え られてい る1). さ らに, 長大 吊橋架設工事 が 本格化 したわが国 の 現在 で は, 施工管理面か ら, 補剛桁の変位, ハ ンガー取付 け時 の引込力 などに対す る影響 について も, 重要 な課題 の一 つ として注 目され始めてい る. この分野の先駆 的研究 として, Wyatt2)の 理論 があ り, 吊橋平行線 ケーブルの2次 応力 を要因別 に列 挙 し, 理論 的体 系化 および簡単 な算定式 の誘導 を行 ってい る. 西村 ・新家 ほか3)は, Wyattの 要 因の うち, ケーブ ル 軸 の曲率変化 に伴 う素線 の曲げ応力 と素線 の伸縮 に伴 う 偏差軸応力 を2次 応力 と総称 し, バ ン ドのみで締 め付 け られ たワイ ヤー ラ ッピングされてい ない平行線 ケーブル 独 自の部材剛性マ トリックス を誘導 して, 厳密 な適合条 件 とつ り合い条件 を満足す る補剛桁架設時 の吊=橋の解析 手法 を提案 した. 実際問題 に対応 した模型実験 による理 論 の妥当性の検証の結果か らは, 提案 された解析手法 を 適 用すれば, 2次 応力 を考 慮 した主ケーブルの安全率 を 実 用上十 分な精 度で検討 できる ことがわか り, 非常 に有 効 な研究 である と思 われる. しか しなが ら, 従来 の変位法 と異 なって, 局所 線形 関 係式 を含 む部材剛性行列 は特殊 な未知数 に対す る もので あ り, 各部材 の構成す る閉多角形 の閉合条件式 を必要 と してい る. また, 平行線ケー ブルがバ ン ド部材(バ ン ド 締付 け部)と ケー ブル部材 (自由滑動部) との2種 の部 材 によって構成 され るとしてい る. したが って, 通常の 有限変位理論 に基づ く吊橋 のマ トリックス構造 解析 プロ グラムに組み込む ことは必ず し も容易 でな く, しか も, バ ン ド締付け部 と自由滑動部 とを一体化 させ ない限 りは 慣用 モデル注)に よる 計算 は不可能で あるこ とか ら, 節 点数 が増大す るな どの数値計算上 の問題 がある と思 われ る. さらに, 主眼 を主ケーブ ルのみ の変形 および応力特 性 の把握 に置 いてい るた めに, 水平方向変位 を無視す る な どの単純化 を してお り, 施 工管理面か ら補剛桁の変位 量 な どの比較 や検討 を実施 するには, 精度上問題があ る と思 われ る. 通常 の有限変位理論 に基づ く吊橋 のマ トリックス構造 解析 プログラムを用 いた主 ケーブルの2次 応力 の研究 と して は, 林 ほか4)が 平行線ケー ブルを両端 に剛体 のバ ン ドを有す るソリッ ドなは り部材 とみ な し て得 た結果 を Wyattの 算定式に代入 した ものが あるが, は り理論 の適

FINITE DISPLACEMENT ANALYSIS OF SUSPENSION BRIDGE SUBJECTED TO SECONDARY STRESS IN MAIN CABLE