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二 重壁 ケー ソン(DoubleWa11°Caissonbは,水 上 を また ぐ長 大橋 基礎工法 として考 え られ るOpenDredge Caisson 工法 の一種で,ア メ リカMackinacBridgeの 主塔基礎 に採用 された もので ある。図一1に その概略 図 を示す とお り,膨 大な二重円筒型 の鋼板構造物 で,そ の 施工1)は架 設地点 よ り90マ イル 離れ たHuron湖 畔 を 整地 して,直 径116ftに 対 して高 さ48ftま でを一体 と して組立 て,溶 接 された うえ,溝 を掘 って湖上 に引 出 し て架設地点 へ曳航 し,現 地 にあ らか じめ設 け られた巨大 な水 中鉄構 のわ く内に納 めた うえ,高 さ30ftず つの鋼板 ブロ ックを積 み上げて逐次上方 へ伸ば した ものである。 筆者 は数三前 この種形 式の構造 物が本州 四国連絡橋計 画 の基礎工法 の一 つ として試設 計が行 なわれた ことを知 り2),こ れが製作,据 付法 につい て検討 を加 え ている間 に浮揚 安定性について興 味 ある現象 を発見 したので,模 型系統 実験 を行 ない,す で に その一部 は土木施工誌上3> その他に発表 してい る。 著者 が着 目した点は (1) 二重壁 ケー ソンが適 当な直径,高 さ,二 重壁厚 さ,重 量の範 囲で竪 向き状態,横 向 き状態 とも水上 に安定 に浮揚 し うること。 (2) 横 向き状態 の方 が浮揚 喫水が著 しく浅 く,造 船 台等 の斜路上 に組 立てて容 易に進水 せ し め うるこ と。 (3) 鋼 材の加 工,運 搬,組 立,溶 接の設備が完備 し ている造船 台上で組立て ると,ケ ー ソン製作の工期 が著 しく短縮 され,工 費 も低減 し うること。 (4) ケー ソン直径に比 し高 さの高い もの も一体 とし て組立 て可能 で,現 地施 工範 囲 を縮 少 し うること。 (5) 水 上 を曳航す るに横向 き状態の方が曳航抵 抗が 小 さく,曳 航安定性 も良好で あること4)。 (6) 横 向 きに浮揚 してい るケ ー ソンの二重壁内個室 に注水 す ることに よ り,容 易に これ を起上 らせて向 き を竪向 きに変 え うること。 であ る。 著者が行な った 実験は(1),(2)項 の 確認 とと も に (5),(6)項 の量的推定値 を求 めた ものであ るが,そ の後 浮揚 安定性 を傾斜角に対 して示す復元力曲線 を模型実験 よ り求め るとともに5),こ れが 近似 計算式 を 理論的に求 め,高 さの異 なる模型 ごとに注水量 を段階的に変 えて実 験値 と計算値 を対比す ることによ り,相 当高い精度で近 似 計算式 よ り実物ケ ーソンの浮揚安定性 を推定 し うる見 通 しを得た。 つぎに これ らの概要 を述べ る。

STATICAL STABILITY OF THE FLOATING DOUBLE WALL CAISSON