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本論文では,曲 げモーメント(M)-曲 率(φ)関係の復 元力特性が軟化部を有する柱状曲げ部材を対象として, その非線形振動応答問題をDuffing型 振動方程式により 定式化して検討 している. この種の復元力の軟化を考慮 した研究にはDuffing型 振動方程式に関連した多 くの理論的研究があるが1)~5), ここでは大地震時に柱状構造物が基部に損傷や局部座屈 を生 じて復元力特性が軟化する場合を対象として,こ れ をDuffing型 方程式として定式化 し,こ の解析を通じて この非線系振動応答の特性を明らかにしようとするもの である. Duffing型 振動方程式に関連する理論的研究には摂動 法を用いた解の安定 ・不安定性に関する様々な研究や Poincare' Mapを 用いたカオス構造に関連する研究など 多くの研究がある.こ れらの中で特に本論文に関連する 研究としては系のエネルギーつ り合い安定に基づ く Bifurcation Pointま たはSaddle Point(鞍点)における 振動応答の飛び移り現象(図1参 照)に関連する一連の研 究が上げられる2),5).また構造物の弾塑性振動応答問題 として関連する研究には構造物への入力エネルギーおよ び構造物が分担する運動エネルギーと内部保存エネル ギーに着目した研究として加藤 ・秋山ら8),9)の研究,お よび構造系のPost Peakの 安定性に着目した田辺ら6),7) の研究が上げられる. 本論文ではDuffing型 振動方程式による解析を対象と しているが,こ の種の問題の解析手法や検討手法にはこ れまで多くの方法が発表されている2).本 論文ではこの うち構造系のエネルギー応答や変位の応答軌跡および変 位応答の位相平面に着目して解析 した結果を示している. なお,本 研究は別途実施 した橋脚の非線形振動応答解 析結果との比較のために実施 したものである.16)

Bending Oscillation Analysis of Column Member with Softening of M-&phi; Curve by Duffing Equation

Bending Oscillation Analysis of Column Member with Softening of M-φ Curve by Duffing Equation